北京オリンピックで思い出す「独裁国家は官僚国家 」 | 藤原雄一郎の時事通信

北京オリンピックで思い出す「独裁国家は官僚国家 」

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北京オリンピックで思い出す「独裁国家は官僚国家 」


北京オリンピックが終了しました。閉会式もまた開会式に劣らず見事なものでした。また金メダル獲得でも中国は圧倒的にトップで、大いに国威発揚に役立ち、中国国民の愛国心をかき立てると同時に、中華思想の蔓延に大いに役立ったと思います。


毎日新聞は「躍動と虚栄の17日間」という見出しで、「負の側面」を報道しています。オリンピックが終了して、これから続々と今まで報道されなかった負の側面も報道されることでしょう。


オリンピックよりはるか以前に、ある人が次のように言っていました。「中国へ行ったけれど、日本よりなお官僚が強い」これは実に正しい見方です。中国は一党独裁の独裁国家なのです。


フセイン統治下のイラクは米軍に滅ぼされ、官僚組織が壊滅したため、現在混乱の極にあります。北朝鮮に旧ソ連の独裁者を支えたのは強固な官僚組織でした。ナチス・ドイツも同じです。その官僚組織は独裁者にのみ忠誠を誓う強固すぎる官僚組織で、このような強力な官僚組織がなくては独裁政治は成立しないのです。


ひるがえって日本は強固な官僚組織を誇ります。堺屋太一氏が「官僚組織が日本を滅ぼす」と言っていますが、現在の官僚組織は「誰のために働くか」が定まらない実に不安定な状況にあります。もしヒットラーのような強力な指導者が現れれば、戦前の日本のように軍事独裁国家への道を歩むでしょう。


本来官僚組織は「国民に仕え、国民のために働く」べき組織です。日本の高度成長期には世界中から「日本株式会社」と非難されたように、日本の経済発展のためにフル活動し、日本を経済大国に導く先導役を立派に果たしました。


現在は政治の貧困のために、その方向性を失い、「官僚のために働く、官僚のための組織」としてフルに機能しているのです。ですから「税金のムダ使い」をはじめ、社会保険庁や国交省に代表される、さまざまな不都合が噴出しています。


ここで忘れてはならないことは「官僚組織」とは優秀にして、恐ろしい組織なのです。このような恐ろしい組織に正しい方向性を示さなければ国民を不幸のどん底に落としてしまいます。早く日本は官僚支配から脱却しなければなりません。