技術立国
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メールマガジン656号 2008/7/21日発行(月・水・金発行)
□□ 技術立国 □□
アメリカが金融工学という「バクチマネー活躍の場」提供で大きな成果をあげ
たのもつかのまで「サブプライムローン」問題で大やけどし、世界中を混乱の
極に追い込んでいます。このような虚業による立国は「砂上の楼閣」で危険こ
の上もありません。
やはり「国家は実業で運営する」ことにして欲しいものです。中でも日本がこ
れほどまでに成長出来たのも「モノつくり立国」すなわち「技術立国」に徹し
てきたからです。その「モノつくり立国」では電子技術や自動車などが有名で
すが、どっこい昔ながらの重工業も生きています。
地球温暖化で石油や石炭を使用しないエネルギの誕生が待ちわびられています
が、風力発電はその有力候補です。その風力発電分野では三菱重工が大活躍を
しているのです。風力発電の泣き所は「荒れ狂う風による破壊」からどのよう
にして発電設備を守るかということにつきます。
風力発電の羽根車(これをロータといいます)の直径を倍にすると発電量は4
倍になりますが、風車にかかる荷重は8倍にもなるのです。ですから風力発電
の設計は風との戦いでした。事実平成15年9月には、台風14号の強風で沖
縄県の宮古島に7基あった西欧製の風車が倒壊などで全滅し、風力発電機関係
者に衝撃を与えました。その大切なポイントに三菱重工は独自の技術で立ち向
かい、見事に成功したのです。
もともと三菱重工での風力発電は「お荷物事業」といわれる日陰の存在でした。
そのような社内的な劣勢に負けることなく技術者は困難に立ち向かったのです。
その努力が、彼らが開発した素晴らしい技術で今、花開いています。
国内外で1000台を超える受注をかかえ、今発注しても納入は2年間先にな
るといいます。また今後は海上に立地を求めることになるでしょうが、そのた
めには海上に浮く構造体という造船技術が必要となります。
三菱重工で風力発電を担当する部門は日本一の造船部門をかかえる長崎造船所
です。このように「風力発電技術と造船技術を一カ所で持つ」企業は世界のど
こを探しても見つかりません。「モノつくり日本」「技術立国日本」を今こそ
大切にしようではありませんか。