なぜ官僚が強いか | 藤原雄一郎の時事通信

なぜ官僚が強いか

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メールマガジン641号   2008/6/4日発行(月・水・金発行)


□□ なぜ官僚が強いか □□


堺屋太一さんが随分長い前から「官僚支配からの脱皮が日本にとっての急務」
と叫んでいます。まさにその通りです。倫理観すら失った官僚による税金のム
ダ使いやお役所仕事の弊害、硬直した縦割り行政に天下りなどその弊害は枚挙
のいとまもありません。


官僚にとってはその省庁の事務方トップ(次官)が自分たちの絶対的な親分で
あり、それ以上の権力者は存在しないからこそ「省益あって国益なし」の状況
になります。どうしてでしょうか?


同じお役人でも地方自治体ではそのトップに人材を得れば改革に成功する事例
が出ています。また全くの政治素人の大阪府橋下知事があれだけのことをやろ
うとしています。国政ならまず入り口で叩きつぶされていることでしょう。


それは組織のトップの任期にあります。会社組織なら社長が絶対権力を握って
いますから、部下は言うことを聞かざるを得ません。ところが国の場合、本来
官僚のトップは総理大臣なのですが、どうして総理大臣の威令が行き届かない
のでしょうか?それは任期の短さにあります。一年ももたないで退陣した総理
総裁は数多くいます。


また大臣に至っては一年経過すれば「長い」と感じるくらいです。これほどク
ルクル変わる総理大臣や大臣の言うことを誰が本気になって聞くでしょうか。
その点地方自治体は最低でも4年、場合によっては12年も君臨することがあ
ります。お役人はトップの言うことを聞かないわけには行かないのです。


ですから日本も大統領に近い首相にして任期を4年に設定すれば、官僚も総理
総裁の言うことを聞かざるを得なくなります。また大臣も首相と同じ4年にす
れば、派閥順送りの無能な大臣が誕生することも出来なくなります。


戦後長い時間が経過しました。日本の政治も制度疲労を起こしています。私が
何度も言っているような参院の廃止もそろそろ検討の俎上に乗るべき時期です。


憲法改正は何も第九条に限ったことではなく、かなり広範囲に見直して新しい
日本にふさわしい型に整えなくてはなりません。その筆頭が官僚支配からの脱
却です。ここらで憲法改正にも真剣な討論が必要だと思いませんか?