後期高齢者医療制度へのおかしな論議
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メールマガジン621号 2008/4/18日発行(月・水・金発行)
□□ 後期高齢者医療制度へのおかしな論議 □□
「姥捨て山よりひどい」とか「年金からの天引きはけしからん」とか全く持っ
て奇妙きてれつな論議が視聴率至上主義のテレビを中心にまかり通っています。
これでは問題の本質をテレビはわざと覆い隠そうとしているのかと、その非見
識を疑います。
本来、もっとも非難されるべきは「お役所仕事」であるべきはずです。法案が
成立して二年もあったのに衆知徹底を怠ったばかりか、「徴収する物は年金か
ら引き去るが、保険証はとどけない」ことに象徴される杜撰な仕事と、社会に
混乱を招いたことです。「お上の言うことを黙って聞け!お上のすることに間
違いはない」との傲慢不遜なお役所仕事が真っ先に非難されるべきです。
次に議論すべきは「高齢者は医療費がかさむから、たとえ扶養家族であっも高
齢者からは別途保険料を徴収する」ことの是非でしょう。
また従来は市町村が担当であって、それぞれの福祉政策で保険料が一部で軽減
されていたのが、都道府県担当になり、これらの特例が廃止され保険料が上昇
したことでしょう。「上昇はけしからん」というのではなくて、本来「住むと
ころで負担とサービスの不公平があってはならない」との思想から税金をばら
まいておいて、こんなところの不公平を見過ごして良いのかという論議もあっ
て良いと思います。
年金からの保険料天引きをやめれば、保険料を納めなくてすむのかと言えば答
えは「否」です。ご老人が金融機関の窓口に納めに行く不便が増えるだけでは
ありませんか。どうして「天引きはけしからん」のでしょうか?これも非難す
るなら「お金を取るだけ取って、保険証は渡さないで平気の平左」を怒るべき
でしょう。
それから1300万人の高齢者全員が今回の制度で突如今まで無料であった保
険料を負担させられるかのごとき報道ぶりですが、これは全くの事実無根です。
お役人や政府も従来の負担と、今回の改正での負担の違いをPRすれば良いのに、
高くなったのか安くなったのかさえ把握していません。お役所仕事とはこのよ
うなものかと呆れかえります。
でもこのようにテレビを見ていると、全く興味本位にわざと事態を混乱させ、
視聴率をかせいでいるだけではありませんか。物事の本質を故意に見失わせて
います。これで報道機関といえるのでしょうか。誠にもって不見識そのもので
す。皆さん用心しましょう。