「学校」て、不思議なところだと思う。
同じぐらいの年齢の人たちが、一つの教室に集まって勉強したり、運動したり・・・色々なイベントに参加したり、もちろん担任の先生にもよると思うけど、結構一年楽しめたりする。
だけど、一年も同じ教室にいるのに、あまりしゃべることのない生徒もいる。
私が見ている彼も、そのうちの一人。
私は彼とまだ一度も話をしたことはない。
いつも明るくて、クラスの中心にいるような彼と、万年日陰女みたいな私が話をする機会はなく、
もうすぐライブチャット だというのに、私は毎日彼の姿を追っかけているだけ。
でも、最近そんな彼が時々私のことを見ているような気がする・・・。

「なあ、もし良かったら、夏休みに皆で肝試しやるんだけど、来ないか?」
そう突然彼から言われたのは、終業式の当日。
皆から少し離れた場所で、時々私と視線がぶつかる時に見せるはにかんだ笑顔で。
だけど、真っすぐに私のことを見つめて。
いつもだったらうつむくだけの私だけど、その時の私は違った。
彼に負けないぐらいの笑顔で答えたんだ。
「うん、私も行きたい!!」
って。
それを聞いた彼が、いつものお日様みたいな笑顔で、私を見つめた。
りさには身に覚えがなかった。
あるとすれば、そのサイトを紹介してくれたときに、友人のIDを使ってサイトに書き込んでしまつたことだつた。
「そのせいで迷惑をかけたかもしれない」と思ったりさは、下着を売った収入一万七千円の中から、 一万円を差し出した。
しかし、その友人からのクレームはそのときだけではなかった。
その後も何度もクレームをつけてきた。
嫌がらせだと気がついたりさは、その友人と縁を切った。
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その友人は、「出会い系サイト」での下着の販売を、彼氏公認でしており、職業のようにしていた。
嫌がらせもその一環だったのだろう、とりさは振り返る。
その後も暇なときに書き込みはするというが、「原宿に遊びにつれていって」「MDウオークマンが壊れてしまったので、譲ってください」
彼は、本気で私のことが好きだった。
彼は、私に毎日メールをしてきて、
その内容には、必ず、私のことが好きだという内容が書かれていた。
毎日、毎日。
それは、本当にうれしかったし、
それだけ好きになってくれたから、
私は、その人と付き合うことに決めた。
でも・・・
自分がその人のことを本気で好きかどうかと聞かれると、
正直、分からなかった。

そんな時、私があこがれるような人が現れた。
だから、私は、あこがれるような彼に接近して、
そして、なんとか付き合ってもらえることになって、
私のことを本気で愛してくれる彼と別れた。

私があこがれるような彼は、
毎日はメールをくれないし、
私のことを好きなのかどうかも分からないし、
私に愛の言葉をささやいてくれたりはしなかった。
でも、私は本当に好きだったし、
なんとか彼と一緒になりたいと思っていたから、
一生懸命、彼に合わせて、
そして、彼とは結婚することができた。

でも、
結婚して何年か経ち、
ふと、昔の恋のことを思い出すと、
私のことを本気で好きだった人と結婚したら、
今頃どうなっていたんだろうと思う。
その彼は、
私の我儘をなんでも聞いてくれたし、
本当に私のことを大切にしてくれたし、
なんかだ、今から考えると、
その彼と結婚したほうがよかったかも・・・
いまさら、どうにもならないけど、
ふと、そんな風に思うことがあるの。

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