2日目は「町内の中心街付近をメインに行きます。」とウラノさんから伝えられていた。
「その後に仙台へ。」とも。
引き続き視界は悪く、
小雨も降っていたから民宿からの海の景色は見れなかったのは残念だったけど…
そこは次回の楽しみに…
午前中に宿を出た。
中心街に向かう途中、何やら工房付近が賑やかだったので、
工房まで引き返した…
中にはクリヤさんもいた。
お話を伺うと、
積水ハウスの新入社員の方々の研修も兼ねて、
造成地に芝桜を植えるという事をなさっていた。
そうする事で、土壌の補強にも繋がるからという事もあるらしい。
きっとそれも同様の理由なのだと思う。
近くには道路もできる予定らしいから、もしかするとそこから見えるのかもしれない。
もちろん道路の高さも高い位置らしい。
今回も長距離、我々を運んでくれました。
上に乗せていた瓦は震災後に開発された地震に強い瓦だそうだ。
そうやって、日々進歩しているのだと感じる。
やはり人間というのは「知恵を持つ者」だからね…
それを人の幸せの為に使うのが最良なんだと思うから。
この家の持ち主の「松岡のお父さん」は漁師さん。
昔からの事や今の事、沢山の色々な話をしてくれた…
そんな中でも「家は一生に一度の大きい買い物って言うけど、2度になっちゃったよ。」
と笑ってお話下さったけれど、色々な思いがあったのだと思う。
さっちゃん達からお昼前までプレハブ小屋でお茶とお菓子をいただいた。
もちろん3人ともお仕事をなさっていて、忙しい中で色々とお話下さった。
今、やってらっしゃるお仕事の内容や新聞に載った時のお話…
写真は震災直後の近くの小学校の写真。
プレハブ小屋に貼ってあった…
お昼のチャイムが鳴り、皆さんが仮設住宅に戻ると同時に我々もその場を後にした。
天候が悪いのにもかかわらず、見送ってくれた優しさが嬉しかった。
皆さんも直にご覧になった事がある方もいらっしゃるだろうし、
各報道でご覧になった事がある方もいらっしゃると思う。
ただ目の前にすると、やはり違った…
この日は月命日(毎月11日)だったから、
お坊さんがお経を読んでらしたり、
手を合わせに来られる方や花を手向けに来る方も少なくはなかった。
きっとこの辺りも山を切り開いてから家を建てるという事になるんだろう…
そして、移動して「南三陸さんさん商店街」へ。
http://www.sansan-minamisanriku.com/
もともとあった商店街の方々が主となって造られた仮設の商店街。
凄く活気があって、とても嬉しかったな。
ご飯も美味しかったし、お土産もここで購入させていただきました。
近くには震災の記録を写真展示している場所があった。
中は撮影禁止だったから、写真はないのだけれど…
機会があったら、ご覧いただきたいと思う。
この後はウラノさんのお知り合いの仮設住宅へと。
その方も色々とお話をして下さった。
いつの間にか時間はあっという間に過ぎ去り、その後仙台へと…
南三陸ではそういった時間を過ごさせてもらった。
どれだけの事を伝えられたかはわからない。
ただ、おそらく誰かウラノさんの様に通じている方と一緒に連れて行ってもらったり、
合流して案内してもらったりするのが良いと思う。
現地の人達だって、「震災」っていうのを逆手にとってる人達と接して、
嫌な思いもしている方もいらっしゃると思うしさ。
3年以上の月日が流れた…
皆さんがどう思っていたかはわからないけれど、
自分はこんなにも色々な事が進んでいないんだなって思った。というより、感じた。
森林を削り、地盤を固め、道路を作ったり、家を建てる…
どれだけの時間がかかるのだろう…
実際、それを待てずに移住する人達も少なくないらしい。
そうなった時にどこまで支援すべきで否か…
おそらくそういう問題も出てくるだろう。
もちろん自立できる人は良いけれど、そういう方々だけとは言い切れない気がするから…
だから、震災っていうのは「世代間」の問題なんだ。
それはきっと福島もそう…
「それを忘れられてしまうこと」
自分が一番懸念しているのはそこなの…
だから、できるだけ自分の体や頭を使って伝えようと思い続けているのはその為。
変な話、「ああいう洋服屋がいたなぁ」とか
クローゼットで見つけたウチで買った洋服を自分の子供見せて、
震災の話をしてくれたら、嬉しいかもしれない…
その子達の何人かは考えて動いてくれるかもしれないし…
偏見だっておおしてくれるかもしれないしね。
少しでもそうなったら嬉しいから、そうなるように俺はやれることからやる。
色々な事は画面や写真じゃ伝わらないから…感情や表情や香りや感触も音も
もちろん美味しい海産物の味もね。
せっかく「生きてる」…だから、五感と心やコミュニケーション力、頭も使わないと。
人間なんだから…
それに世の中には「裏」と「表」もあるしね…
人は一人以上になった時に「人間関係」ってやつが形成される。
おそらく支援する側、される側だって同じなんだと思う。
だから、変な話かもしれないけれど何が「正しさ」で「良い」かなんて事はわからないんだわ、きっと。
各々「主観」と「客観」ってやつがあるからさ…
ただね、俺はさっちゃん達がウラノさん達と向き合う表情や接し方を見ていて、
何だか微笑ましかった。
それを間近で見れたから、今は「ウラノさんに乗っかろう。」って思った。
たぶん今はそれ位がイエローマインドとしてもfizz BEYONDとしては限界。
悔しいけれど…
だから、もっと出来る事を増やせるように日々仕事をする。
カッコイイ物を仕入れて、カッコイイ物を企画して、
それらを色々な手法で少しでも的確にお伝えして、
おもてなしをさせていただいて、販売させていただく。
そして、もっと出来る事を増やす。
信じて進むしかない。
「前を向いて進むしかない」って教えてくれたからさ…ありがたいね。
絶対に成長して、南三陸を訪ねたいから…
悔しくて、悲しくて、痛くて、温かくて、力強くて、優しくて、嬉しくて…
表現できない位の沢山の事を感じたし、考えさせられた。
出会った皆さんに心から感謝申し上げます。
本当に長い時間を掛けて、
このような稚拙な文章を読んで、見て、触れてくださって心より感謝申し上げます。
あくまでも私から見た今回の旅の気持ちです。
不適切な表現がございましたらば心より陳謝申し上げます。
ご覧いただきありがとございます
fizz BEYOND 高橋