なんでこの記事を書こうかと思ったか

日々のニュースなんかを見ていて「国会議員の汚職に対して強めのコメントが多いな」と思ったのがきっかけ。

怒る気持ちもわかるけどニュースなどが基本感情的で、「その悪質度とか件数。それらの比率は?」とか思うわけで。

国会議員ってよく知らんけど好きではないな」というのも悪いと思ったので、フラットに判断できそうな指標を考えたり、その結果を極力簡単にこのブログにまとめようとしました。

 

  結論から先に

・高い犯罪の認知率に対して、検挙率が低すぎる。

・調べた結果から想定以上のホコリが出た。

・定量的に判断しても、やはり信用はできない。

 

という最終的な結論になりました。

では、引き続きお付き合いください。

 

  そもそも国会議員とは

国会議員(こっかいぎいん)は、国家の最高議決機関(立法府)の一般的な呼称である「国会」を構成する議員。

要は「国の法律を作る方々」

毎回選挙で選んでいるけどやってることはよくわからんし、国会中継のおかげで寝てるイメージもある。

自分が詳しくないし知りたくもない内容で延々と議論されたら眠くなるのも分からなくはないけど、仕事中に堂々と寝てるのはいいイメージを持てない。

「あの人は病気の治療中で服薬のせいで眠かったんだ。仕方ないだろ。」的な擁護を見たこともありますが、「それなら病気を治してから、議席に座ってくれ。」としか個人的には思えない。

小学生でも風邪を引けば治してから、学校の椅子に座ります。

日本ではこういうのは常識の範疇だと思っていたのですが、国会議員だとそうではないらしいです。

 

  問題点

汚職関連で出てくる意見とかをざっくりまとめましたが、以下のようなものがずらり。

 ・明るみに出た問題への回答がない。

 ・国民から血税を搾り取っている。

 ・〇〇を許すな。

 ・△△よりは□□の方がマシ。

   …etc.

 

  個人的な考え

感情的な発言とかはもう他がやってるのでまとめる意味もないし、個人的にはフラットに判断したいと思って色々探したのですが、そういうのがまとまったサイトとか日本にほとんどないんですよね。

何年か前に「Corruption Detectorが記事になっていた」のですが、「また汚職事件が発生!」的なその時々でネタになる記事ばかり…。

無いなら作るかということで、個人的に欲しかった「できる限りフラットに判断するための指標のようなもの」を作りました。

 

「法律を作ってる方々が法律を守らず逮捕された」ならそれは「信用できないと言っていい」と思いますから、その方向で作ろうと思います。

 

  日本の犯罪認知率と検挙率の算出

まずは日本全体の刑法違反による犯罪検挙率(要は逮捕率)を出していきます。

この値より犯罪検挙率が高い政党とか「普通に考えたらありえない」ので、比較用の数値として使用します。

令和4年の日本全体の犯罪認知率と検挙率は、以下のように計算できました。

 

令和4年時の日本の犯罪認知率・検挙率[%]

日本の総人口 日本の犯罪認知数、検挙数 日本の犯罪認知率、検挙率
約1.25億人 約60万件、約25万件 約0.5%、約0.2%

 

日本では約500人中1人が何かしらの犯罪をしているとして認知され、約200人中1人が何かしらの犯罪で検挙されているという計算になります。

認知された犯罪に対しては、約40%が検挙されている計算です。

実際の検挙人数は約16万人らしいので年内に複数回検挙されているようですが、まぁこんなもんだろうという数値は求まりました。

 

  日本の国会議員数

次に各政党ごとの議員数は以下の通りです。

 

令和4年時の政党毎国会議員数

政党名 衆議院 参議院
自由民主党 259人 116人
立憲民主党・社会民主党 96人 40人
国民民主党 7人 11人
有志の会 4人 0人
公明党 32人 27人
日本維新の会 45人 21人
日本共産党 10人 11人
NHK党 0人 2人
れいわ新選組 3人 5人
沖縄の風 0人 2人
無所属 6人 12人
欠員 3人 1人

 

  政党毎の犯罪検挙率

あまり昔に検挙されたものを出しても党が現存しない・各党の比率が大きく変わっているなどの問題が出てくるので、ここ10年分の検挙数から年平均の検挙率を出していきます。

※ちなみに国会議員には不逮捕特権があり、「よほどのことをしない限り」は普通検挙されません。

個人名を書くのは色々問題があると判断できるので、あくまで検挙率(件数)のみを扱います。※まぁ調べればわかりますが。

 

ここ10年の政党毎国会議員の平均犯罪検挙率(検挙数、議員数)

政党名 衆議院 参議院
自由民主党 0.27%(7件、259人) 0.09%(1件、116人)
立憲民主党・社会民主党 0%(0件、96人) 0.25%(1件、40人)
公明党 0.31%(1件、32人) 0%(0件、27人)
NHK党 0%(0件、0人) 5%(1件、2人)

 

上の表の赤字部分のように、「政党・院別で見た場合に欠員以外の22マス中4マスで、令和4年時の日本の犯罪検挙率0.2%を越えた」という結果になりました。

「いくつかの政党で、日本の平均犯罪検挙率を超えた犯罪検挙率となっている」と中々にどうかしてる結果になりました。

 

補足1:内訳は以下の通り。

 ・公職選挙法違反(4件)

 ・収賄罪(3件)

 ・政治資金規正法違反(1件)

 ・貸金業法違反(1件)

 ・詐欺罪(1件)

 ・暴力行為等処罰法違反(1件)

 

補足2:全議員での検挙率は約0.15%(11件、713人)でした。

 

補足3:上記補足1で示したものは刑法違反の全体比率でいうと10%以下で、窃盗(約59%)等の主だった刑法違反は含まれていません。

 

  まとめた結果と感想

残念ながら「法律を作る方々として信用するには、犯罪数・率があまりにも高すぎる」という結果となりました。

そして調べた結果の中には犯罪として検挙されていないだけのものも多数あり、

検察に嗅ぎつけられたのを察してパソコンを壊すなどの証拠隠滅を謀る

・不祥事に対しての回答が「知らぬ存ぜぬ」のみ

・使途不明金が何に使われたか調べた結果報告が「ほとんど不明」

・除名された後すぐに国際逮捕手配される

など控えめに言って「国の代表とするには無理がありすぎる罪状」が次々出てきて、「やっぱり信用できないな」と改めて思いました。

 

ちなみに今回の不正献金問題で犯罪認知された人数は2/10時点で80人を越えるそうです。

それを加えるだけでも全議員の犯罪認知率は年平均で1%を超え、日本平均の倍以上になります。

既に書いたように「犯罪認知数の約40%が犯罪検挙数になる」と仮定するなら、「今回の件では32人前後が逮捕される」計算になります。そんなことにはならないでしょう。いつもの通り。

2/28補足:

2/13に更新されているようで、犯罪認知人数は88人になっていました。

また、上記サイトには自民党の議員しか書かれていない(参議院:32人、衆議院:56人)ため、自民党だけで集計するのが筋と思ったため補足させていただきます。

「自民党(参):1.2%、自民党(衆):5.4%の年平均犯罪認知率」となりました。

日本の年平均犯罪認知率は0.5%なので、改めてどうかしてますね。

 

…まぁ大学の受験勉強をしている時に選挙カーが何の意味もない候補者の名前を連呼してて煩かったのもあって、選挙権持った歳くらいからは既に国会議員とか嫌いなんですけどね。

そんな状態でも、毎回考えたうえで選挙には行ってますよ。白紙とか「該当者なし」とか書いていた時期もありますが。

 

個人的な感情で「なんとなく国会議員って好きじゃない」というのは失礼だと思ってまとめた結果が、こんなことになって本当に残念です。

 

ブログをまとめた結果、大体こんな気分