主人公佐久間駿介は広告代理店の凄腕社員である。
大手「日星自動車」のキャンペーンを任されていたが、その企画は日星副社長の葛城勝俊によって白紙に戻されてしまう。
憤慨した佐久間は家まで押し掛けて文句を言おうとするが、その時葛城家から脱走する女を見つけ、追いかけ話してみる。
その女は葛城勝俊の長女葛城樹理だった。
妹千春とケンカして家出してきたのだという。
佐久間は勝俊に一泡吹かせてやろうと樹理と共謀して狂言誘拐を画策し、3億円強奪しようと考えた。
東野氏いわく、「善人が出てこない物語を作りたかった」とのこと。
佐久間の頭のよさには敬服するが、ファミレスの駐車場に車を停めたり、樹理(千春)を信頼しすぎてしまったりとその他もろもろつめの甘いところがあったのが残念。
本物の樹理の扱いが雑でかわいそうだった。
クリームを使ったから刺したとか、動機がしょうもない。
勝俊も千春を守りに入る始末である。
最初から勝俊が狂言誘拐に加担しているのは明白だった。
手のひらで転がしているつもりが、転がされているという結果になってしまった。
最初から最後まで退屈することなく、おもしろかったです。