アニメなどサブカルチャーの新スポットが続々と誕生する池袋には、国内外の若い女性が熱視線を送る。二〇〇〇年代に「乙女カルチャー」が台頭すると同時に、池袋に本社を置くアニメ商品専門の「アニメイト」が関連商品を大々的に発売するようになった。サブカルチャーを研究する武蔵野学院大の佐々木隆教授は「東池袋一帯にエリアは拡大し、男の秋葉原に対し、『乙女の聖地』と呼ばれるようになった」と言う。
「聖地・池袋の魅力を海外の人たちに伝えたい。きっと女性は好きになるはず」。ウクライナ出身で日本の旅行会社の添乗員として働くセーニャ・コワレンコさん(29)=埼玉県在住=は言う。九歳でアニメ「美少女戦士セーラームーン」など日本のアニメファンになり、大学卒業を機に来日した。オタクで有名な秋葉原より「池袋が断然好き」と話す。国外のアニメ好きを連れ、コスプレ衣装でお気に入りスポットを案内することもある。アニメ関連以外でも今年十一月には、「池袋西口公園」がリニューアル。巨大な野外ステージが造られ、演劇やコンサートのほか五輪観戦にも活用される。同時に池袋の各スポットを時速十九キロで周遊する電気バスの運行も始まる予定だ。「今後、ハレザの開業などで国際化が進む中でも、普段着でいられる池袋らしさは失わないでほしい」と注文をつけている。池袋は戦前に若手芸術家のアトリエ村「池袋モンパルナス」があり、戦後は演劇の街として多くの舞台人を輩出。バブル期にかけパルコや西武美術館がファッションやアートを発信した「セゾン文化」が、若者に大きな影響を与えた。