●本日のテーマ
週末は息子と「こども王位戦」に参加してきました。
息子は将棋、お父さんは羽生竜王のセッションです。
竜王のセッションを通じて一つ思い出したことが
ありましたので皆さんとシェアしたく思います。
●基本ができてこその守破離
前日が朝日オープンという大会で、
中学生の藤井五段が優勝しました。
※優勝して六段に昇段。もちろん最年少です。
朝日オープンという大会は全てのプロ棋士が
参加するトーナメント戦で藤井五段は佐藤名人、
羽生竜王を破って決勝進出です。
セッションの前に準決勝の羽生竜王と
藤井五段の棋譜を見ました。
棋譜というのは1手1手の指し手と、
使った時間を記録したものです。
藤井五段の指し手の何がすごいかというと、
まず「基本に忠実」ということ。
基本的な手筋を淡々と指しているのです。
そしてその「基本」を組み立てる
「構想」も素晴らしいのです。
初手から中盤までの「構想」。
「羽生先生と指すのだから、
こんなストーリーでいきたいなぁ、、、」という
ストーリー作りも抜群に優れているのです。
そして「先生、こんな手はいかがですか?」
「焦点の歩」「歩でたたく」。
どちらも基本の手筋です。
入門書の入門に書いてある「歩」の使い方です。
ただし、相手の「王」の「頭」を「歩」で
「たたく」というのは初めて見ました。
「羽生先生、王手です。この歩、どの駒で取りますか?
右の金?左の金?それとも王?まさか逃げるなんてこと
しないでしょうねぇ、、、」
この一手だけでも守破離が見えます。
●そして乱れる
竜王の次の一手はまた意表。
メインストリートを捨ててのチャレンジ。
ただ数手先で、失着。
ご本人も感想戦などでコメントしていますが、
そこは「銀」ではなく、「角」。
「こども王位戦」のウォームアップで
息子と指していた時に僕も同じ間違いをしました。
超早指しで「角」と「銀」を
持ち間違えてしまったのですね。
「角」を打ったつもりが
指の下から「銀」という文字が見えて、
「あれ!しまった!」と。
「待ったなし」なのでそこから指し続けなければ
なりません。
投資も資産運用一緒です。
竜王はプロなので「持ち間違い」などという
単純なものではないでしょうが、
駒から指が離れにくく、
何とか離して、膝に手を置いた瞬間に
どこからともなく「違うよ」という声。
●迷いながら強くなる
羽生竜王の著書の1冊、タイトルは
「迷いながら強くなる」。
悪手を指す場合は3つのパターンです。
「長考」「短時間」そして、、、。
長考といって1時間以上考える場合、
いろいろと指したい手があったり、
逆にどれを指して落とし穴が見えていたり、
比べて検証して決断して失敗する。
それは仕方がない。
家へ帰って研鑽して「次は失敗しません」と。
早指しで、1手30秒以内に決断しなければ
ならない時。
いくつもの手が見える、
逆にどうしていいのかわからない。
そんな時に秒読み。
15秒、20秒、25秒、6、7、8、、、。
そこで失着。
それもそれで仕方がない。
限られた時間で全力を尽くしてのことだから、
「腕を磨いて出直します」と。
●「勝ちを意識する」と、、、
そして3つ目のパターンは
「勝ちを意識した瞬間」。
他のストーリが見えなくなっちゃうんですね。
ただこの3つ目は「鍛錬」によって、
ある程度防げるそうです。
「仕方がない」というものではないそうです。
将棋の対局は「心の力の消耗」が激しいです。
他のスポーツやゲームと違って、
最後の一瞬で大逆転ということがあります。
他にも「頓死(うっかりしていて負けちゃった)」。
セッションの中でも話がありましたが、
将棋の棋士は勝っても「ガッツポーズ」をしません。
「ガッツポーズをする気力が残っていない」のです。
そのぐらい「精神の疲労」が激しいです。
喜びも悔しさもあとから「じわじわ」と。
実際に自分で指していても、
終盤で優勢になれば
「早く負けましたと言ってくれないかな」という
気持ちが強くなります。
「お金」とのつきあいも同じように感じます。
宝くじで1等を当てる、投資で大きなキャピタルゲインを得る。
身の丈を超えた「現金」を手にしたときに
どうすべきか?
これは難しい。
「基本(稼ぐ)」だけでなく「構想(稼いでから)」も
同時に鍛錬していかなければ、、、と。
●まとめ
基本の守破離、同時に構想力も培う。
「お金を稼ぐ」も「稼ぐ」だけでなく前後のストーリも。
どちらも「鍛錬」によって培われる。