僕は
もうすぐ 僕は
木の枝が色づいた葉を
そっと手放すように
いつの間にか過ぎた季節を
忘れるのかな
てのひらに握りしめていた石ころは
砂になって指先からこぼれおちる
そして それらを踏みつけて僕は
またべつの場所へ向かうかな
いつも僕は
時刻の狂った電車にのり
昨日と今日をまたいだ駅で
同じことを考える
もうすぐ僕は
不確かなものこそが
確かなものだと吹きつけてくる風に
ふるえながらも
向き合えるのかな
もうすぐ 僕は
今日でも昨日でもない
ほんの少しの明日の向こうまで
行けるかな
もうすぐ 僕も
そこまで 逝くかな
変わってしまうかな
変われるかな
(2010年)