今年の全国学力テストについては、静岡県知事が、結果の良かった学校の校長先生の労を労うなど話題も多かったですね。わが石川県はといえば、東北の秋田県などとともに、上位に入り、まずは、目出度しといったことが言われていましたね。
因みに、今年度学力テストにおける小中合計の正答率順位は下記の通りです。
なるほど、石川県は良い結果です。
しかし、数値指標というものは、一種類だけ見ていると判断を誤ることがあります。
続いて、都道府県別四年制大学進学率順位をみてみましょう。
この2つの資料だけで、何かを判断するのは、ちょっとと躊躇う方もいらっしゃるでしょう。
しかし、全国学力テスト上位常連の秋田県が四年制大学への進学率では……???。
次に、平成26年度名古屋大学入学者に対する愛知県民の割合と、平成25年度金沢大学入学者に対する石川県民の割合の比較を見てみましょう。
平成26年度名古屋大学入学者総数
2,216 名 内、愛知県民数 1,142名 愛知県民率は 51.53%
平成25年度 金沢大学入学者総数
1,789 名 内、石川県民数 521名 石川県民率は 29.12%
さらに、両大学の難易度は、次のようになっています。
さてさて、これだけ比べてみると、皆さんも思うところはあるのではないでしょうか?
センター試験の都道府県別平均点というものを大学入試センターが集計して発表していてくれればよかったのですが、そういう集計、資料は作成していないようです。ネットでいろいろと検索しているうちに、河合塾や代ゼミが自己採点ベースで集計したものをみつけましたので、それから数字を拾ってみました。(代ゼミのセンターリサーチ 2011年度版 予備校生への配布資料だと思われます。)
もちろん、一予備校だけが集めた数(と言っても41万人超はいるんですけど)ですし、都道府県毎の人数に対する受験率も異なりますし、また、自己採点ベースですから、この資料だけではなんともいえない部分がありますが、前述の資料等とあわせ、総合的にみてみると、文科省の学力テストだけでは測れないものがあることだけは確かなようだということはわかります。
どう判断されるかは、読者諸氏にお任せいたしますが、いずれにしても、100人中8人しか、合格できない国立大学への進学や、人気の私立大学への進学を考えるならば、大学入試までにやっておくべきことを、小学校、中学校、高等学校の段階で、それぞれハッキリさせ、明確な達成目標を持って学習に勤しむことが大切だということだけは言えます。
余談ですが、
大阪府……橋下さんが公立小中学生の学力を嘆いていましたが、センターリサーチ(2011)と大学進学率をみると、まったく別の見方ができるかもしれませんね。
参考WEBサイト
都道府県別統計とランキングでみる県民性
http://todo-ran.com/
名古屋大学のサイト
http://www.nagoya-u.ac.jp/
学校基本調査
http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa01/kihon/1267995.htm
他、
センター試験都道府県別平均点、
センター試験都道府県別得点ランキング
大学入試難易度
等で検索したものより