5月12日(日)は、中国本因坊戦挑戦者決定リーグ、2日目でした。

第3局は、前年挑戦(島根)のY井さん。黒番。

序盤、右辺での白の打ち方が重苦しく目がなくなり攻勢に立ち優勢。

右下隅の白が立ち枯れになりそうでしたが、さすが前年挑戦の実力者、うまくしのがれ一応長期戦。ここで攻めを中断して中央の白要石3子を制していれば打ちやすい碁でしたが、眼形のはっきりしない白大石の攻めを続行したため、中央の3子を逃げ出されいっぺんに闇試合というかすでに苦しい碁形。無事に分かれる行き方もあったかもしれませんが、読み切れず、大石との攻め合いにもならず、黒数子を大きく取り込まれて無念の投了。第2局の負け方とよく似た負け方でした。

第4局は、広島の大学生F原さん。白番。

序盤、白の打ち方に問題があり、薄みを鋭く突かれて防戦一方。何とかしのいで長期戦になりそうでしたが、はっきり眼形を隠しておけばよかったのですが、少し働かせた守り方をしたのがまずく、またも鋭くとがめられて防戦。一応大コウに持ち込むことはできましたが、黒の取番で劫材もなく無念の投了。この碁は読みの力がまるで足りませんでした。4連敗。

最終局は、山口のI垣さん。黒番。

この碁は、内容的に一番ひどい碁でした。序盤、上辺の白石を攻めて行きましたが、誤算があり、鋭く反撃されて右辺の黒を切断されて被告。何とか生きる手はあったのですが、大錯覚で頓死。非勢。まだ、隙間が空いていて投了には早いので、左上隅の白を攻めて行きましたが、軽く生きられ、中央の黒が攻められ、敗勢。この石をしのいで左下隅に白地を作らせなければ、つくり碁にはなりそうでしたが、生きるのが精いっぱいの形。ところが、ここで白に大ポカがあり、下辺の黒地を破って大きく生きることになり、いっぺんに形勢接近。まだまだ、白優勢でしたが、流れが変わったのか左下隅一帯の攻防で白に何手かミスがあり、逆にこちらがいい手を発見してさらに形勢接近。疲れていたので形勢は分からなかったのですが、小ヨセで最初に取られていた黒を包囲していた白石のダメが詰まり、何と攻め合い逆転して大逆転勝ち。

内容的にはひどい碁でしたが、正直、全敗を免れことはうれしかった。