【フィストエイリアンとは!?】

フィストエイリアンとは、

USの玩具会社であるYES!社

(YES! Entertainmant Corporation)

から発売されたオリジナル商品である。


正式名称は

"Fistful Of Aliens"

(フィストフル オブ エイリアンズ)


大きさ3cm程のエイリアンのミニフィギュアで、

ジャンケンのルールをベースに対戦形式で遊ぶ。


販売スタイルは中身が見れるセット売りや、

中身が分からないパック売りなど様々。

レアフィギュアのみは一律ブラインド仕様だった。


日本国内ではタカラが1998年〜1999年に輸入、

販売していた。

USでは1997年と国内より少し早く展開されており、

1998年まで続いていた。


販売元のYES!社はその後、倒産。

他の玩具会社が版権を引き継ぐ等もなく、

フィストエイリアンのシリーズは終了。


2022年。USの個人玩具店オーナーが、

フィストエイリアンの版権を買収。

現在はイベント等で新規フィギュアを制作、

販売している。

*企画、デザインなどYES!社とは全て無関係。


【発売当時のフィストエイリアン】

当時、フィストエイリアンが日本で発売されていた頃は、

ポケモンやビーダマンなど分かり易くて可愛い、

格好良い玩具が主流だった。

アメトイなどの海外フィギュア&デザイン路線は、

まだまだ馴染みが薄かった時代。


そんな中、突如として現れたフィストエイリアンは、

玩具売り場で一際、異色なオーラを放っていた。


発売時は各所の玩具屋でイベント大会が実施され、

雑誌広告やTVCMも放送。

販売専用コーナーも設置するなど、

宣伝は結構行われていた。


タカラ的には出だしのセールスは好調なようだったが、

シリーズ途中から割引セールや、

在庫処分を目にする機会が増えていった。

人気自体は長く持続しなかったのかもしれない。


【フィストエイリアンの魅力】

当時の状況はさておき、

フィストエイリアンの製品クオリティはとても高い。


造形のディティールは細かく、塗装も凝っていて丁寧。

エイリアンのデザインも斬新奇抜で、

大変クリエイティブな個性に溢れている。


キャラクター設定&ストーリーもよく考えられており、独自の世界観もしっかり構築されている。

USと日本版では各設定の内容が、

大きく異なっているのも興味深い。


フィギュア以外のアクセサリも充実しており、

(宇宙船、武器、対戦用マット等)

シリーズ自体のボリューム&完成度は秀逸。


【フィストエイリアンの闇】

色々集めて楽しく遊べそうなシリーズだが、

フィストエイリアンには深い闇も潜んでいる。


それは、

超低確率のレアフィギュア

日本未発売アイテム

の存在である。


ラムと呼ばれるレアフィギュアの出現率が、

1/192体という超低確率な仕様となっていた。

期待値が約100パックにつき1体。

更にラムは全6種もあり、

当時から集めるのは非常に難しかった。


また、ジャンケンバトルシートと呼ばれるアイテムへ、

1体付属していたサイロイドというフィギュアは、

6種もあるのにその記載が何もされていなかった。

情報が全く無い中でこの仕様へ気付き、

サイロイドを揃えるのは別の意味でまた難しかった。


苦労を重ね全てのアイテムをコンプリートした先には、

日本未発売のフィギュア&アクセサリという、

更にハードな海外ステージが待ち構えている。


もう6種あった新ラム。

未知のエイリアン、キャンペーン景品。

カード、巨大宇宙船の存在…。


タカラが輸入しなかった数々のアイテムは、

全て海外から自力で集めるしかなかった。


フィストエイリアンはUSから始まり、

日本、イタリアなど世界中で展開されていた、

実は国際的な玩具シリーズなのである。


そしてフィストエイリアンは、

各国でコアなファンを生み出し、

マニアックなレトロ玩具としての存在を、

確立していくのであった…。


【まとめ】

フィストエイリアンは最低限遊ぶだけなら安価だが、

真面目なコレクション目的となると、

コンプリートの壁が高過ぎる鬼畜玩具へ変貌する。


入手はおろか国内では存在すら認知されていない、

未知のアイテムの数々…。

当サイトを見れば誰でもお手軽に、

その全容を知る事が出来る。


フィストエイリアンは色褪せる事の無い、

魅力溢れる玩具シリーズの一つである。