緊縮論的なものを探し、冷静に自分で分析してみている
→それで、緊縮が正しいと思うならそれもよし。しかし、今のところ、三橋先生をはじめとする財政拡大派の考えのほうが、合理的・理論的・建設的であると感じている。
要点
全国債の半分を日銀が保有していて、政府は利払いを行うわけだが、その利払い分すべてが国庫に入るわけではない。
実際は、ほとんどが経費などで消える。
これに対する三橋先生の反論をお聞きしたいところではあるが、自分でも考えてみる。
まず、連結決算を許す場合、政府利払いによる政府の負債は、日銀の資産になるので決算は損益ゼロ。しかし、日銀は経費などで利払いによる利益の大半を出費する。よって、連結損益は、利払い分マイナスと単純に考えられる。このマイナス分の大半は、経費つまり国債取引の仲介役の金融機関の資産となる。
つまるところ、連結決算したところで日銀とその他の国債保有者に対する「利払い」が出費として残るというわけだ。
→政府の負債=全国債の利払い+日銀を除くその他の国債
ここで考えるべきことは、この利払いが将来的に問題となるのかである。
考えてみた結果、問題にならないだろう。また、財政拡大の妨げにもならないだろう。
なぜなら、利払いは、金融機関に対する財政支出と考えることができるからである。つまり、大枠では政府の財政拡大の中にあり、財政拡大の問題とはならない。
しかし、利払いが膨れ上がり財政支出に対する割合が高くなったらどうだろうか?財政支出を増やして割合を下げる?
もし、支出を増やしても国債金利よりは小さくはならず、また、対GDP比に対する国債費が大きくなる問題が出てきてしまう。
やはり、利払いは、将来問題となるのか?いや、問題にならないだろう。
財政支出→国債・国債利払いの増加、GDPの増加、税収の増加
国債の負担も増えるが、GDPの増加により対GDP比国債は最低でも悪化することはないだろう。
厳密な計算は、趣味の範囲を超えるので割愛。しかし、いくつかの資料で調べてみた感じ、財政拡大による利払いの負担は、問題にならないと自信をもって言える。
1000の支出に対して500の税収と500の国債。500の3%=25を利払い。(厳密でない)
よって、1000の支出、500の収益と525の借金。(支出に占める利払い費:2.5%)
インフレを無視して2倍の支出を行うと、2000の支出、1000の税収と1030の国債。(支出に占める利払い費:1.5%)
単純化しすぎている感は否めないが、やはり利払いが問題になることはないように感じる。支出を増やせばGDPが増えるのは、相関図を見れば明らかだし、安定してたインフレ2%and国債金利3%になれば対GDP比債務残高も安定するだろう。
最後に、最近思ったこと・・・
官僚らが財政出動に消極的なのは、国際資本を恐れてなのか、配慮してなのか、支配されてなのか、いろいろ考えてしまう。
だって、財政出動を拒み緊縮を続ければ、国力低下につながることは火を見るよりも明らかなのに、政府・財務省は頑なに財政拡大を拒む。
戦後、米によって財政拡大できず、かと思えば反共産を掲げ国力は急速に成長し、そしたらまた、経済が停滞し、そして、最近、また国際緊張の高まりにつられ経済回復するのかしないのか微妙なところにいる。
結局のところ、国際資本(主に米)に都合のいいように利用されているのではと疑り深くなってしまう。それでも、いいのか悪いのか、自分の中に反米反国際資本の気持ちはあまりない...
それでいいと思う。利用されていようがされていまいが、日本国民が豊かになるのであれば、今できることをするだけである。そのためなら、過去も未来もなく、一致団結して現在の問題に取り組もう。それがおそらく最善である。
