に着くと、意外に店内はにぎわっていた。

例の客はまだ来てないようだ。僕はいつものようにカウンターに座った。慶子はBOX席についていたが、急いでカウンターに入った。


「ごめんなぁ~ホンマありがとぅ」


水割りをつくりながら、慶子は本当に申し訳なさそうに笑顔を見せた。

久しぶりに見る慶子はやはり綺麗だった。10年前はただかわいいと思ったのだが、最近ではそれとなく色気というものが出てきたように思う。やはり、こっちももう一回押してみるか・・なにしろ独身だしにひひ


「その嫌な客ってどんな人?」


「アルファさんもきっと知ってるって!絶対見たことあるって」


慶子の話では最近よく来る奴で、金持ちのオタクっぽい30代のデブだった。たしかにかなりの確率でみかける事が多かったし、毎週のように同伴していると聞いたことがある。

しかし、勇んできたものの、そいつが堅気のデブとわかって少しほっとした。


しかし、そいつは慶子にマジで惚れているみたいで、いつまでたっても客とホステスの関係から進展しない事に腹をたてて、言ってはならない事をはいた・・

曰く

「いったい、今までお前のためにいくら注ぎ込んだと思ってるんだ~!」 と・・・


勝手に入れ込んで、それはないよな~なんて言いながら、自らを戒めるじぶんがいたあせる


しばらくして、デブオタクがやってきて、BOX席に案内されたが、慶子は無視してカウンターから出ていかない。

その男がチラチラと慶子の方を見て様子を伺っていたが、慶子は鋭い一瞥をくれたきり僕の方に満面の笑みで接客にあたった。


それにしても、この女があんな目をするなんて、やはり女は恐ろしい・・・・(T_T)


さらに慶子は念入りにカウンターから出て、僕の隣に座り、そして必要以上に僕にベタベタしてきた。

店はそこそこいそがしそうだったが、慶子はまるで僕の専属のように振る舞い、他の客は若い娘3人とママにまかせっきりにした。

慶子の今までの実績か性格の為かはわからないが、ママもおおめにみているようだった。


男は小一時間居たが、やがて慶子の断固とした意思表示に諦めたのか黙って帰って行った。


「アルファさんホンマにありがとぅなぁ。 助かったわ!」


「ええよ、ええよ、そのかわり一つ貸しができたな 笑」


慶子も一人占めできたし、少なくとも他の客には僕が慶子の男に映ったにちがいない・・にひひ



「そやな・・お返しに今度またご飯に連れてって!」






なんでやねん汗



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