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社交ダンスはヒップホップよりやさしい

学校教育におけるダンスと言えば,ヒップホップが主流となっていますが、社交ダンスは二人で助け合って踊ることにより誰でも覚え易く、技術とマナーが自然と身に付きます。
子供からご年配まで、踊ることにより相互理解が得られる、素晴らしい芸術的スポーツです。

以前口呼吸よりも鼻呼吸の方が運動表現を行う時に

有効だと書きましたがこの事が社交ダンスを踊る時

如何に音楽表現を豊かにして運動機能を高めるかを

知る事は大切です。

普段の生活に於いて大量の酸素を消費するスポーツ選手

でなければそれ程多くの空気を取り込まなくても支障なく

生きて行けます。呼吸器系に問題が無ければ息をするのに

殆どの方は意識を持たずその重要性を感じる事は有りません。

 

しかしながらひとたびスポーツをしたり激しい労働を

強いられたりすると途端に息が上がり直ぐに疲れて

自分の体力の無さを痛感させられる事も有ります。

社交ダンスを踊るにあたって自分が目指す音楽表現により

呼吸があまり影響ない場合も有りますが全身を使って

お相手とやり取りを行い音楽表現を生み出すには

シッカリと酸素を取り込める呼吸が必要と成ります。

 

多くの踊り手が普段の生活で行っている比較的緩やかで

呼吸量の浅い状態で社交ダンスを行おうとしていますが

コンタクトして互いにリード&フォローをしながら踊ると

思った以上に呼吸が苦しくなる場合が有ります。

増して技術が上達して来て様々な運動表現を覚えると

社交ダンスを楽しく思うが儘に踊るにはスポーツを

楽しむ場合と同じく空気を如何に多く取り込めるかと言う

知識が必要と成ります。

 

近年スポーツをする人だけでなく一般の方々であっても

鼻で呼吸をしないで口呼吸をしている日本人が多いと言います。

様々な呼吸器障害も有りますが花粉やアレルギーによって

鼻呼吸が上手く出来ない方も少なく無くて身体にとって

有効な鼻呼吸を身に付ける事は重要です。

以前鼻呼吸は口呼吸より遥かに空気を取り入れやすく運動を

する人たちにとってとても重要だと言う事を書きました。

酸素の摂り入れ量が多く成ればそれだけ運動能力は増す為

自分の思い描く音楽表現をより正確に美しく演じられる力

にもなります。

 

しかしながら鼻呼吸の重要さが解っていても実際には鼻呼吸が

難しい方も多いです。これは呼吸器の機能が問題であると言う

事より普段の生活がそのまま踊る時も同じ呼吸機能を使おう

として上手く吸う事が出来ない方が多いです。

普段多くの方は座って時間を過ごしたり身近な所を見ながら

身体を動かす習慣が原因と成って多少猫背であったり肩と腕の

重みそして頭骨の重みが常に胸の方向に掛かっている事が

少なくありません。その為ただでさえ上手く空気が取り入れ

られないだけでなくショルダーや頭の重みが肺を圧迫して

呼吸量を減らしている事が有るのです。

 

ダンスを踊る時ホールドを上げたり姿勢を綺麗に見せたりする

大きな目的は外見よりもこの呼吸機能を高める為でも有ります。

初心者の方やまだホールドが上手く動かせない方の場合に多く

見られるただ腕と肩を筋力を持って上方に引き上げたり頭を

後方に反らせたりする行為は外見だけをそれらしく作るだけで

その運動機能が解っていない事から常に緊張を強いられ

ペアとして多くのトラブルを生む原因と成っています。

 

ホールドの作り方は肩や腕の力で持ち上げるのでは無くて

左右の肩甲骨を上方に上げる事で肩や腕の重みはこの運動で

上方だけでなく様々な方向に動けるように成っているのです。

この肩甲骨を使ってショルダーの運動を生み出す事に因り

首周りの無駄な緊張を無くし気道を広げやすく空気を多く

摂り入れる事に繋がります。

 

当然肩甲骨の運動はペアとしてのローテーションを生み出し

反射的に下半身の運動を作る事が出来ます。

社交ダンスと言わず普段の生活に於いても肩甲骨がシッカリと

ショルダーを支える事に因り上腕の運動表現が豊かになります。

背中が堅く丸くなっている方が多く見られますが単に反ったり

外見的に形作るのではなく身体の中から運動機能を生み出し

自分の目指す踊りやスポーツに生かしていく事が大切です。