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 低血糖によって死亡率が高くなる
 さらに「死亡率」では“逆転現象”が起きているという。
 「先ほども触れたように、コレステロールが高い人は心筋梗塞などの発症リスクがあります。しかし薬を投与してコレステロール値を下げても、
死亡率は変わらないという研究結果が既に出ています。そればかりか、
コレステロールが低い人ほど死亡率が高くなる事も分かっているんです」
 一方、患者が全国に約二千五十万人いるとされる糖尿病。発症すると血中の
ブドウ糖が増える為、検査では「空腹時血糖値」を使ってブドウ糖の量を調べる。
従来基準では九九までが正常判定だが、「超健康人」たちは「男性八三~一〇四、女性七八~一〇六」という基準範囲を示した。糖尿病の判定にも今後変化は起きるのだろうか。
  近藤氏はここでも安易に薬に頼る“治療”に警鐘を鳴らすのだ。
 「普通は血糖降下剤を飲んで血糖値を下げる事で寿命が延びると思うでしょうが、実際は寿命は変わらない。本来治療が不要な人や、
メリットがない人に薬を投与しているのが実態です」
  そして近藤氏は恐るべきデータを示す。
 「血糖値を下げると低血糖によって死亡率が高くなるという研究結果も存在しているんです。たとえば初診患者のヘモグロビン・
エーワンシーの値が七・五だとすると糖尿病型と判定され、治療が始まります。この場合、医師は薬による目標値を六以下にするでしょう。
しかし血糖値を六・五以下に下げると死亡率は急増。むしろ七~九くらいの方が死亡率は低い。特にインスリンを使って血糖値を下げる場合、
低血糖死亡のリスクが非常に高い事を知っておくべきです」
 従来の「病人判定」の基準に対し、「本当にあなたは病人ですか?」と問いかける問題提起となった「新基準範囲」。近藤氏は最後にこう指摘する。
 患者や家族自身も、もっと勉強して賢くなる必要があるのかも知れません。ドクターが何を操作し、どんな指標を意図的に使い、何を“語らないのか”
を知る事です。そして自覚症状がない人はあらゆる検査や人間ドックを受けない事。これまでの基準はもちろん、新基準範囲も自分で疑って欲しい。
正しい知識は受け身では得られないはずです。