
その高齢男性は、処方されたクスリを飲みきれなかったので、
自分で適当にチョイスして飲んでいました。クスリの飲みあわせによる副作用が
出なかったことは幸いですが、本当に必要だったクスリを飲んでいなかったため、何の効果も得られていませんでした。明らかに飲みすぎです
この男性のように、患者さんが自分でクスリの量を調整してしまうことが
ありますが、これにも注意が必要です。たとえば、
一回2錠飲む必要のあるクスリを、一回1錠にすれば半分の効果が出て、
一回4錠飲めば効果が倍になるのではと思う人がいますが、
どちらも間違いです。クスリは、ある一定量を飲んではじめて効果が出るので、
量が少ないと効果がほとんど得られず、一定量以上を飲んでも
効果は変わりません。逆に、クスリを2倍量飲んだとき、
副作用は2倍以上になる可能性もあるのです。
26種類というのは明らかに異常ですが、一日に何種類以上のクスリを
飲んでいたら飲みすぎになるのかということは一概には言えません。
けれど、3ヵ所以上の医療機関から計6種類以上のクスリを処方されて飲んでいる人は、薬剤師に一度チェックしてもらったほうがいいでしょう。
それぞれの医師が、患者さんの症状を診て処方しているわけですから、
同じ効能のクスリが重なって出されていることがあり得ます。
クスリの重複や飲みあわせによる副作用を防ぐために「お薬手帳」がありますが、それだけでクスリを管理するのは、現実的には限界があるかもしれません。
