ボクには忘れられない魚があります。
その魚とは”櫻鱒”です。
「サクラマス」でもなければ「桜鱒」でも「桜マス」でもなく、「櫻鱒」という漢字で書く「さくらます」です。
2016年4月下旬。
世間がゴールデンウィークという大型連休の行楽に賑わう頃、ボクは職場の先輩と共に秋田県が誇る一級河川”米代川”の河畔に立っていました。
手には3000番のスピニングリールを付けた8.2ftのロッドを携え、足元はチェストハイのウェーダーとウェーディングシューズ。
その日、夜も明けきらぬ早朝から、櫻鱒を狙ってキャストを続けていたボク達に米代川の女神が微笑むことは無く、まもなく正午を迎えようとしていました。
半ば諦め気分でミノーから18gのスプーンに替えた3投目。
対岸に向かって投げたスプーンが流心を過ぎて、手前にターンした刹那、グッと抑え込まれるような感触がロッドに伝わったのです。
下流に走る米代川の砲弾がギランッギランッと水面下で輝き、そしてその数分後、ボクのランディングネットには米代川の櫻鱒が横たわっていました。
全長62㎝、重量3,040gのカッコイイ櫻鱒でした。
それまでも数尾の櫻鱒を釣ってはいたものの、この魚がボクにとって初めてとなる60㎝、3㎏オーバーの櫻鱒となりました。
そして、今なお、この魚は忘れえぬ櫻鱒としてボクのSNSのトップ画像であり続けています。
まもなく、今年も米代川の櫻鱒が解禁します。
あの感動をもう一度、そして、更なるメモリアルフィッシュを求め、今シーズンも米代川通いが始まります。
さぁ櫻鱒フリークのみなさん、いよいよ開幕です!。