ゴッホ-3 ~ クレラー・ミュラー美術館 その7
こんばんわ。FishEyeアートです。
クレラー・ミュラー美術館 その7 は、ゴッホ-その3。
ゴッホ、1887年から 88年にかけて、アルル時代 ~ サン=レミ時
代の作品です。


『 アルルのはね橋 』 1888 54.0*65.0
ヘレーネ・クレラー=ミュラー夫人には知恵袋がありました。それ
は、H.P.ブレマーという美術教育者の存在です。夫人が自ら収集
を始めると、彼は画商としてオークションにも出かけるようになり
ました。
そんな中でも、特に、彼女が個人的に好みだったのがゴッホで
した。
「ゴッホの価値は、彼の表現手段でもなければ、そのテクニック
にあるのでもなく、彼の偉大で新しい人間性にあります。彼は
現代的表現主義を生み出したのです。」
と、彼女は言っています。
ふ~む、なるほどぉ。。
アムステルダムのファン・ゴッホ美術館は、ゴッホの遺族に残され
ていた作品が後年収蔵されたものですので、買って集めたコレク
ションとしては、また、コレクターとしての先見性からしても、やは
り、270余点ものゴッホ作品を集めた夫人のそれが、世界最大と
なるでしょう。
アメリカのボルティモア美術館収蔵の、コーン姉妹によるマティ
スのコレクションといい、女性の「追っかけ」収集は、いやはや
すごい。。。^^;
一方で、ヘレーネ・クレラー=ミュラー夫人は、この時期、既にキュ
ビズムにも触手を伸ばしています。また、モンドリアンの初期の
作品を高く評価していたそうです。
そして、それらを収蔵した家庭的な美術館を設立することが彼女の
夢でした。
ところがところが、事態は急転して。。。
続く...