フォルクヴァンク美術館 その3 | FishEyeArt blog

フォルクヴァンク美術館 その3

こんにちわ。FishEyeアートです。レンチ


セザンヌ、ファイニンガー、ボナール、ムンク をアップしました。



この美術館とコレクションは数奇な運命をたどっています。


「フォルクヴァンク」という名前の語源は「フォルクファンガー
( Folkvanger)」という言葉であり、それは、ゲルマン神話に出て
くる「衆人の会堂」という意味とのこと。


創設者は、カール・エルンスト・オストハウス氏(1874 -1921)。
当初、自然科学と文化史の資料収集をもって、1902年にハーゲンの
地に美術館が開館されたのですが、その後から、精力的に近代美術
品の収集が進められて今日のコレクションのベースになっています。


1912年時点で、セザンヌやゴーギャン、ルノワールにマティスなどの

作品が所蔵されていたそうですから、イギリスのコートールド氏やア

メリカのバーンズ氏、また、日本の松方氏などよりも、一歩早く収集

を始めていたことになります。


オストハウス氏は1921年に世を去ってしまい、そこで収集は終了し
てしまうのですが、エッセン美術館長であったエルンスト・ゴーゼ

ブルフ氏が、そのコレクションを引き受けることになり、エッセン美術

館のコレクションとマージされることになりました。


と同時に、「工業地帯に美の殿堂を」というオストハウス氏の当初の

理念に共鳴したエッセン市民たちの大きな寄付を得て、収集が拡大

されると共に、新たな美術館の建物が 1929年に開館しています。


当時、「世界一美しい美術館」と言われたそうです。


こうして、並行して20世紀のドイツ近代絵画の収集も進められて発
展していくのですが、時に、ナチスの「廃退芸術烙印」を受けること

になってしまうのでした。。



う~む。。聞くも涙、話すも涙の物語なのであります。。しょぼん

続きは、また、後日に。