ウェールズ美術館のコレクション
国立ウェールズ美術館の秀逸なフランス近代絵画は、イギリス
で最初のまとまったフランス近代絵画のコレクションであり、そ
の後、コートールド・コレクションをはじめ、多くのイギリスでの絵
画コレクションに大きな影響を与えたそうです。
そして、そのフランス近代絵画のコレクションは、館の収集によ
るものではなく、グウェンドリン・デーヴィスとマーガレット・デー
ヴィスという、二人姉妹による収集が、彼女らの死後に寄贈さ
れたものでした。
姉のグウェンドリン Gwendoline Elizabeth Davies (1882-1951)
と、妹のマーガレット Margaret Sidney Davies (1884-1963)
は、1908年ごろから、フランス旅行する中で、趣味として印象
派関連の作品収集を始め、自宅での音楽会などの際に展示し
て、みんなに披露していたそうです。
その後の、財力をもったコレクターたちが、ざっくざっくと収集し
始めるよりも少し早い時期、「これ良いわねぇ、買っちゃおうか
しら。」的に集めていった感じでは無かったのでしょうか。
しかし、その鑑識眼たるや、後生になって広く知られることになっ
た訳です。
姉妹コレクターというところが、ボルティモア美術館のコーン姉妹
と同じですね。