そちらの人
火を貸してください。
えっ、はい、はい。
駅のホームの最後尾。
二日連続ともなるといよいよ私もそちらの人になったかと微笑んだ。
どうやら世の中には、道をやたら聞かれる人、酔っ払いにやたら絡まれる人、駅前でやたら勧誘される人なんかがいるらしい。
おそらく私もやたら火を貸りられる人になったのだ。
だらしない性格が幸いして家にはライターが100個以上ある。
そして鞄には4つほど入っていて1つは壊れている。
実は私はライターをたくさん持っている人でもあるのだ。
ということは、ライターを貸すのではなく、いっそのことあげてしまえばいいような気もする。
そうすれば、エコな人になれるし、ボランティアな人にもなれる。
しかし、みんながライターを探しているときに持っていない人でもあるので、人生そうはうまくいかないものなのだろう。
応援してくれると嬉しいです。

