あるベンチャー企業の倒産
参入障壁の低い成長マーケットには多くの人々が入ってくる。
まるで金を掘り当てるために世界各国から人々が金鉱脈と噂される場所に集まるように。
しかしそのマーケットは競争が激しく、ほとんどの人々は負け組となってしまう。
成功者は0.1%未満どころか0.01%もいないかもしれない。
これがマーケットの法則であり、事実でもある。
過去に賃貸不動産をネットで仲介しているベンチャー企業が破竹の勢いで業績を伸ばしているように見えていた時があった。
そのベンチャー企業の社長の実父も大企業商社の元重役でもあった。
父親の退職金も財産も家も何もかも、自分の事業につぎ込み、派手に飲み食いもし、若手ベンチャー社長を引き連れて毎晩六本木に繰り出していた。
社用車もベンツであり、ベンツでマンションを借りに来た人々を送り迎えしていた。
しかし、2年前にその会社は倒産し、若き社長も自己破産したと聞いた。
その社長は逃亡し、破産処理は残った役員がしたと聞く。
実父の家も財産も全て銀行に差し押さえられてしまった。
つまり、起業するとはこういうリスクがあるという事だ。
ただ、この社長の失敗のポイントは誰を意識して経営していたのかという点が問題である。
果たして賃貸マーケットに勝ち目はあったのか。
マーケティング調査は起業前に充分であったのか。
かかるコストについての管理は出来ていたのか。
身の丈の経営になっていたのか。
結局、会社をつぶし、自ら逃げ出す社長に付いていった社員が哀れである。
社長は雇用に責任を持たねばならない。
故に、全方位的にリスクを考え次から次へと手を打っていかなければならないのである。
毎晩、六本木で飲み歩いている社長に勝利の女神は決して微笑まない。
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