最近、読み終わって感動もしくは考えさせられたりしたにも関わらず、それを忘れてしまう小さな我脳ミソのためにブログでその時の気持ちを残すと決めた。
と、前置きはこの辺に。
さて、この「乗り遅れた女」は短編ミステリー6編。
女性の心に潜む闇落ちな感情がどこか共感を得たり、ゾッとしたりしながら、飽きることなく読み進んでしまう。
タイトルの「乗り遅れた女」は東京駅からタクシーで新潟を目指す女の謎。
父親がタクシー運転手であったため、運転手さんの気持ちになって、ハラハラしながら読んでいたら、あっけなく新潟到着。
そして、場面展開して路上で刺殺された男が発見される。犯人はそりゃタクシーの女だよね?え、違うの?と振り回される読者の私。
最後はありがとうという気持ちになりました。
他に印象に残って登場人物に思いを馳せたのは「二人の目撃者」。
愛する人の不倫継続中の事実を突きつけられたうえに脅迫される妻。
私なら、この展開にならないとは思いつつも彼女の気持ちが救われることを願わずにいられなかった。
そして、最後の「あのひとの髪」。
犯人というか、とある確信犯の女と夫が不倫していたと信じたくない認めたくな妻。
妻の最後の決意が気持ち良かった。
そう、そうしてあなたの今後の人生が穏やかに続いてほしいと願ってしまう。
感情移入した3編だけの感想なんですけど、読み終わって感想を残したくなる良い本だと思いました。