実は、ガンで圧倒的に問題となる調味料は「塩」だ。国立がん研究センターの調査においても、食塩摂取量の高いグループに属する男性は、最も低いグループに比べると胃がんリスクが約2倍高くなっている。

 また、日本の塩分濃度の高い食品には、味噌汁、漬物、塩蔵魚卵(たらこ、いくらなど)、塩蔵魚介類(塩鮭、干物、塩辛など)といったものがあるが、それぞれの食品別に胃ガンリスクを比べた調査でも、ほとんどすべての食品で、摂取回数が増えるほど胃ガンリスクが高くなっている。

 では、なぜ「塩」と「胃がん」はこれだけ深い関係にあるのかといえば、塩の刺激の強さにある。海水浴に行ったときに、海水が目に入って痛い思いをした経験がある人も多いだろうが、あれだけ痛みが出るのは、塩が激しく細胞を傷つけるからである。

 このような高刺激のものを、毎日胃の中に入れることを想像してみれば、胃壁を荒らして、ついにはガンになることも頷けるだろう。特に日本人は、世界的にみても食塩摂取量が高いので、減塩を心がけるべきである。

 「スポーツをして健康的な生活を送っているから、ほかの人よりガンや病気になる可能性は低いはず」。そう考える人も多いはず。しかしそれは、イメージ先行の誤った思い込みだ。激しい運動を習慣的に行っている人は、ガンにもなりやすいといえるらしいです