「無罪14件」。
その実績に他の弁護士は「異常な数字」と舌を巻く実績を誇り
“冤罪弁護士”の異名を持つ今村核（いまむら・かく）さんの
執念とも呼べる他が真似できない偉業を
明らかにした番組を観た。
20年以上も刑事弁護の世界で闘ってきて
過去に取り組んだ事件では
通常裁判の何倍もの労力をかけ
科学的事実を立証し冤罪被害者を救ってきたという。
警察と司法の権威を守るため
有罪率99.9%という日本の裁判制度の課題の本質に
果敢に粘り強く取り組む人がこれまでいなかったのに
日本の問題を放置する弁護士が多い中
ことなく
正義を守るため
労多くして見返りの少ない問題に人生をかけて
今もなお取り組んでいる英雄がいたことを知ることができた。
法を司る者たちに誤りがあってはならない
その権威を守るため一度下した判決を覆すということは
司法の権威を失墜させてしまうため
プライドの塊のような人間たちのプライドを傷つけ
理屈ではない非常に困難なことだということは
松本潤主演の弁護士のドラマで知っていたけれど
その問題に取り組むことの現実の厳しさはわかっていなかった。
勝てる見込みも少なく
報酬も驚くほど僅かな「冤罪弁護」の真実。
そして
今村さんが取り組み続ける理由もかっこよかった。
有罪率99.9％”の日本で
これまでに「無罪14件」という
驚異的な実績を築いてきた弁護士
有罪率「99.9％」の壁に挑む今村核さんが
自身の苦悩を乗り越え
苦難の道を歩み続ける姿をみて
私利私欲にまみれたちっぽけな自分の姿が見えてしまい
ショックを隠せない。
挑む問題は大きく勝てる見込みは少なく
なのに報酬はわずかで生活を維持することもできないレベル。
なぜ今村弁護士はそんな報われない
苦難の道を歩み続けるのか？
人生50年が終わろうとしている
残りの人生の歩み方に迷っている自分にとって
今村核さんの生き様と強さの秘密は衝撃的にシンプルでした。
日本の司法の実態に絶望せず
国民が司法に目を向け続けないと
良心の判断を下した裁判官が司法から排除されてしまい
その被害は我々に返ってくる。
まだまだ
そういう解決しなきゃならない社会の問題って
あると思うんですよね。