メモの取り方の続き




クリアファイル分割のしかた
メモを書き進めていくと、あるクリアファイルだけが厚くなっていく。その場合は、カテゴリーの分け方が適切かどうか吟味し、判断する。例えば、「顧客開拓のポイント」を「顧客への開発提案上のポイント」と「効率的な営業のポイント」に分けたりする
そうやって、カテゴリーの分け方がだんだん自分の考え、関心、アプローチ、悩みを適切に反映したものになる。それ自体が、頭を大きく整理するプロセスになっている
厚くなったクリアファイルの内容を吟味してもカテゴリーを分ける必要がなく、単に量が多いだけの場合は、同じカテゴリー名でNo.1, No.2, No.3 とクリアファイルを追加していく

読み返し方
3ヶ月に一度、各ジャンルのクリアファイルごとの中身を取り出して、全部読む。自分が書いたものなのに、新しい発見が次々にある。ずいぶんいいことが書いてあるな、と感心することも多い
新しいメモをどんどん書いては入れながら、また3ヶ月後に読む。2度目に読むときは、かなり頭に入っている。3度目に読むときは、ほとんど身についていることに驚く

保管のしかた
1年に一度、クリアファイルから出して表紙、目次をつけ、カテゴリー内の大項目ごとに並べる。日付順に並べ、クリップで左上を留める
一年頑張って書いても、全部で2500~3000枚前後、厚さにして30センチ程度。毎年、そのまま積んでおく。毎年の大項目は、関心の対象、自分のスキル向上の状況によって、少しずつ変化する。それも大事なポイント
せっかく自分が書いたものは永久保存する。貴重な記録であるし、成長の軌跡。大した量にはならない

仕事上の資料整理も全く同様
仕事上の資料整理も上記と全く同じ方法で整理すると一番効率的: クリアファイルを分け、資料を投げ込んでいく
A3資料は、表を外側にして、2つに折る。B4は、A4に縮小するか、折ってA4サイズにする
日付が右上隅に記載されていないものは、2008-2-1 のように記入する . . . 整理上、大切



メモは、題材を決めて書くということではなく、朝起きてから夜眠りにつくまで、業務の最優先課題に対しどうすればもっといいか、商品を、店舗を、全社の経営をどうしようか、どうやって周囲をうまく巻き込もうか、どうやって自分がもっと早く成長できるのか、常に考え続けることです。

その中で「そうか!」と思ったことをすぐ書く、「どうしてかな?」と思ったことをすぐ書く、というふうにするといいです。

10枚の紙に向かって、さあ何か書くぞ、ということではないのです。

そうやって書くと、自然に1ページ1、2分で書けます。最初は時計を見ながら意識して急ぐと、「何だ、2分もあれば、十分書けるじゃないか」ということに気付きます。さらに慣れると「1分って、結構長いんだな」ということになります。思いが強ければ、です。

そうなると、10ページ書くのは、細切れの時間の合計として毎日15~20分程度です。

それだけの時間を投入するメリット、インパクトとしては、
頭がどんどん整理される
新しいアイデアが生まれる
自分への自信が生まれる
頭も整理され自信も生まれた結果、上司への説明に説得力が出る
経営者的視点が身につく
普段から考える癖がつく

何が優先順位の高い仕事か明確になる
余計な仕事をしなくなる
二度手間が減る
仕事のスピードが大幅に上がる

疑問点が明確になる
何となく気分の悪かったことがすっきりする
ストレスが明らかに減る

自分をより客観的に見れるようになる
一人ひとりの部下の強み、弱み、スタイルを考慮したコーチングができる
苦手な人とのコミュニケーションに新たなヒントが生まれる
関連部署を巻き込むためのアイデアが生まれる
他の人とのコミュニケーションに幅と深みが出る

などです。どれも、メモを書かずにただ努力しようとしても、空回りになったり、ストレスを感じたりすることばかりです。熱心にメモを書かれて、大きな
成果・成長を感じている方はすでに大勢いらっしゃいます。

仕事だから書く、課題といわれているから書く、ではなく新しい自分を発見し、仕事をより効果的に進め、ストレスを下げ、
成長を加速するため、メモ書きに一刻も早く慣れていただければと思います。