いつからかなぁ
こうして
水たまりをよけて歩くようになったのは

昔っから
雨の日の長靴は嫌いだった
年の離れた姉のお下がりは
色あせてくたびれた
時代遅れのデザインで
下駄箱でそれが並ぶのが
恥ずかしくて
とても嫌だった

けれど
水たまりに勢いよく足を踏み入れた時の
あの弾けるような音といい
水しぶきといい
長靴を履いた日の下校時はたまらなかった
でこぼこの道に出来た浅い水たまり
友達と一緒に片っ端から
バチャバチャ入った

・・・その楽しさを
今はもう楽しいとは思えない
濡れないよう
靴が汚れないよう
精一杯の神経を遣って歩いてる
だから
雨の日の外出は
とても嫌いだ

水たまりを
よけて歩くようになった頃から
ちょっとずつ
世の中の、ひどく汚れたものや
怖いもの
面倒くさいものを
覚え始めたのだと思う