古ぼけて
貧乏くさくて
汚くて
アンティークなんて
まるで理解出来なかったんだ

錆さびで
ささくれだって
ひび割れて
そんな彼らに
触れようとも思わなかったんだ

感じたことのない独特の温もり
人の手から人の手へ
慈愛と悲哀を背負ったアンティーク
いつしか不思議な魅力に憑りつかれ
今では愛しい彼らの存在

100年もの長い間
異国の教会で
人々と祈りを共にした
戦火にも耐え
涙を吸い
歓びを受け止め
時代を経て
海を越えて
ここにある
この椅子

新しいものが好きだった
真っさらさらの
新品が

なのにいつしかアンティーク
お前みたいに
生きてみたいと
そう思うんだ

飴色に変わった木の色と
体重を支え続けてへこんだ座面
無数に走った脚のひび
このまま一緒に
のんびり年を重ねていこう
朽ち果てるまで



もともとアメリカンカントリー風な感じのインテリアが好きでした。
それが、段々と好みがかわり、今ではイギリスやフランスのアンティークに
とっても魅力を感じています
アンティークには全く魅力を感じなかったんですよ~。
どうして使い古されたものに高額な金額を払わないといけないの??って。
いやいや、この変わり様は面白すぎます(笑)
そもそもの出会いはファイヤーキング。
カントリー雑誌に必ず掲載される、翡翠色のカップ&ソーサー。
歴史を調べるととても面白くて、主人と2人でどっぷりとハマりました。
オールドパイレックスやグラスベイクやヘーゼルアトラスや
マッキーや、フェデラル...
ぼてっと重みがあって、ミルクを混ぜたようなガラスの色。
コレクション魂に火がついてしまいました