テレビ版では最後滝沢が「王様になる」と言って終わり、その続きが描かれたこの劇場版。観終わってみて、やはりこの作品はセレソンゲームがどうのという事よりも、社会風刺に重きを置いたのだなという感触。この日本で財産作って、社会からとんずらしようという年寄りたちと、残された何も持たない若きニートたち。そんな現代日本の姿に待った!をかけた物語でした。だから全体的に決して明るい作品ではなくて、時折暗鬱にもなるのだけれど、主人公の滝沢君の、破天荒でありながら能天気な性格が、暗くなりがちなこの作品を照らしてたと思います。

 

ただもちろんその社会問題に確固たる解決策が提示できる、ものでもなく。最後はふわりとした終わり方だったのがちょっと残念。あと割と見る側の洞察力を強いられることが多くて、見る人によっては??だったのでは。最後のOUT SIDEからのプレゼント、も分からん人には分からなかったのでは。

 

全体的には満足でした、他にあまり感じたことのないテイストを持った作品だったと思います。