国連調査団「戦争犯罪」
イランに関する国連の独立調査団は17日、2月に米国が行ったイランの小学校とスポーツ施設への攻撃が戦争犯罪に当たると批判する報告書を公表しました。
米国とイスラエルがイラン空爆を開始した2月28日、南部ホルモズガン州ミナブの小学校に米軍が発射した巡航ミサイル「トマホーク」が着弾し、小学生123人を含む157人が殺害されました。報告書は同事件について、「米国が戦争犯罪を行ったと信じるにたる合理的な根拠がある」と結論づけました。
また同日、ファルス州ラメルド市のスポーツ施設に対し、米軍が新型弾道弾「精密打撃弾(PrSM=プリズム)」による攻撃を行い、22人が死亡、100人が負傷した事件について、「戦争犯罪に相当する」としました。プリズムは、目標の上空で爆発し、18万発のタングステン小片を広範囲にまき散らす無差別攻撃を特徴とする兵器で、今回初めて米軍が実戦使用しました。
報告書は、米国が軍事目標と民間人・施設とを区別する国際人道法上の義務を守らなかったと指摘。特にミナブの小学校の攻撃に関して、米国政府が民間人の犠牲軽減や国際人道法順守の優先度を下げ、大統領や国防長官が国際人道法上の義務を軽視する公的発言を行い、標的選定が古いデータに基づいて行われ、学校や児童の存在を示す特徴が明らかだったことに言及。目標データを更新しなかったことは「単なる怠慢以上」のものであり、「民間目標を攻撃する重大なリスクを認識しながら、無謀に行動した」と断じました。
報告書はまた、昨年末以降に激化した反体制デモに対するイラン当局の弾圧についても言及。不法な殺害、拷問、恣意(しい)的な拘束、強制失踪などが行われたことを批判しました。