柏の住宅街 「激流 人が立てないほど」

 13日からの記録的大雨で床上浸水などの住宅被害が相次いだ、千葉県柏市の東武鉄道野田線高柳駅近くの住宅街。14日午後も所々で、道路をふさぐように、動かない車両がありました。ラジエーターに枯れ草などがからみついたものが多く、「レッカー依頼しています」と紙を貼った車もありました。

 地区を流れる川のフェンスにも、男性の太ももほどの高さまで枯れ草やゴミが引っかかっていました。

 「泥の色をした激流。人が立っていられないほどの速さの流れだった」

 自宅の片付けに追われていた30代の会社員が、前夜の様子を振り返りました。道路から1メートルほどの高さまで浸水したといいます。

 双子の乳児がいるため、おむつなどや家電を2階に上げて水位が下がるのを待ちました。床は「ぎりぎり」浸水を免れましたが、コンクリートの基礎部分に水がたまり、ポンプでの排水を続けていました。

 近くには臨時の災害ゴミ置き場ができ、水に漬かった棚やじゅうたん、ソファなどの家具類や寝具、スーツケースなどが積み上がっていました。

 定年を過ぎた70代の男性の自宅は、床上40センチほどまで浸水しました。

 床下の掘りごたつが浮き上がってきたといいます。この日は水を吸った畳を立て掛け、風を当てていました。「38年住んでいるが、こんなことは初めてだ」

 日本共産党の武藤みつえ市議はこの日、被災者に声をかけて歩き、聞いた要望について市に確認。結果を「ゴミ出しの件」「床下消毒」「罹災(りさい)証明書」などの項目に分けて印刷したA4判の紙を配っていました。

 柏市内では、柏駅西口の駅前一帯も冠水して路線バスが一時運休。市川市では数カ所で土砂崩れが報告されました。台所やトイレの水が逆流した住宅もありました。県庁や自治体施設が帰宅困難者向けに開放されました。

 日本共産党は、松戸・鎌ケ谷地区委員会が13日中に災害対策本部を設置し、14日には議員を中心に県や市への聞き取りや市内を被害調査するなど、全県で対応に全力を挙げています。

 

一夜明け 残された車両

 13日に記録的な大雨を観測した船橋市では、一夜明けた14日午前、前日の雨で冠水した道路で動けなくなった車両が、県道に残されていました。JR線などの高架下を潜るため周囲より少し低くなっている箇所。千葉県内はレッカー待ちの車両が多いためか、周りにコーンが設置されていましたが、撤去作業は行われていませんでした。

 近くのコンビニエンス店の店員は、「朝来たら2台止まってました。私がこういうのを見るのは初めてです」と話していました。

 

一夜明けても冠水

 千葉県を中心とする大雨は一夜明けた14日も県内各地で冠水が引かず、農作物への被害も発生しています。

 「水田が冠水し、稲穂の先っちょだけが、ちょんちょんと見えるありさまだ」

水引く気配なし

 この日、同県佐倉市の日本共産党の木崎俊行市議は被災状況をこう語ります。東邦大学医療センター佐倉病院(同市下志津)に向かう道路は、冠水のために数十台の車が乗り捨てられていたといいます。水田は14日昼になってもいっこうに水が引く気配がありません。

 木崎さんは同市小竹の70代のコメ農家の男性から被災状況を聞き取りました。この男性の自宅は複数の小さい河川が集中する場所にあり、13日午後8時ごろから水があふれてきたといいます。水位は股の下ギリギリ、自宅の床とほぼ同じぐらいの高さにまで迫りました。コンバインや草刈り機などの農機具も水につかりました。

 男性は同日夜、被災をまぬがれた近隣の親類の家に避難し一夜を過ごし、14日午前11時時点で自宅周辺は高さ10センチほどの冠水が続いていました。

帰宅困難者多く

 「自宅前の道路は、小さな子どもなら足を取られるような冠水だった」。共産党の矢澤英雄柏市議は、13日の大雨の状況を振り返ります。

 午後4時ごろ、妻を柏駅に迎えに行くために自宅(同市旭町)を出たとき、道路は冠水していませんでした。帰り道から水量が増え、国道6号は冠水した場所があったといいます。

 帰宅後の午後4時半ごろに定規で計ると水位は40センチほど。床上浸水はなかったものの駐車場は浸水しました。「自宅前の道路は川のようで流れが速かった。自動販売機横のゴミ箱やプラスチックの植木鉢が流れていた」

 自宅の中でもテレビの音が聞こえないほどの大粒の雨は、夜9時ごろから弱まりました。11時ごろには自宅周辺の水位はかなり減ったといいます。

 「電車が動かず、バスやタクシーも来ないなかで帰宅困難者が多くいた。行政は、災害になる前から対応を考える必要がある」

 

成田空港7000人足止め

 千葉県成田市にある成田国際空港によると、大雨の影響で空港から出発する電車に運転の見合わせが続き、14日午前4時までに、最大で約7000人がターミナル内にとどまっていました。

 空港会社が、水500ミリリットル1万2700本、寝袋1万300個、ライスクッキー1万4700個の備蓄品を希望者に配りました。

 成田空港はJR成田線と京成線が乗り入れていますが、13日夜、運転見合わせがあいつぎ、飛行機から降りても空港から出ることができない人が多くいました。

 

大雨被害の千葉県25市町   田村委員長が見舞電

 日本共産党の田村智子委員長は14日、千葉県の大雨で災害救助法が適用された同県千葉市、市川市、船橋市、館山市、松戸市、茂原市、佐倉市、東金市、習志野市、柏市、市原市、八千代市、我孫子市、鎌ケ谷市、四街道市、八街市、印西市、白井市、大網白里市、長生郡白子町、同郡長柄町、富里市、山武市、印旛郡酒々井町、山武郡九十九里町に見舞電報を送りました。