NHK討論で山添氏 改憲の口実化批判

 日本共産党の山添拓政策委員長は24日、改憲を巡る各党の対応を問うNHK「日曜討論」に出演しました。山添氏は、与党が創設を主張する緊急事態条項は、戦前に乱用された歴史があると警告。災害や感染症のまん延への備えは、自治体職員の増員や医療・保健体制の強化などで対応すべきとして「改憲の理屈にすべきではない」と主張しました。

 衆院の憲法審査会では、自民党などが衆院法制局に「『緊急事態条項』のイメージ(案)」を作らせ、議論の加速化を主張。イメージ案は、「選挙困難事態」における衆院議員の任期延長や内閣が緊急事態と認定すれば国会の議決を得ずに法律に代わる政令を制定できるとする緊急政令など各党の主張を並べています。戦前の政府は明治憲法の緊急勅令など緊急事態条項を乱用し戦争反対の声を封じ侵略戦争に突き進みました。

 山添氏は、国会開会や選挙実施が困難な事態への備えをことさら強調する与党の議論に対し、内閣に権限を集中させる緊急事態条項は、歴史の反省を踏まえ現行憲法があえて置かなかったものだと強調。緊急時には憲法が定める参院の緊急集会で対応すべきであり、災害や感染症への対応は憲法ではなく「法律と予算の問題だ」と反論しました。

 自民党の新藤義孝議員は、改憲手続きである国民投票を国民主権の「最大の機会」と位置づけ、国民投票が行われていないことを問題視。具体的な改憲議論の加速に意欲を示しました。日本維新の会の馬場伸幸議員は、憲法審で改憲議論を進めなければ「政治の不作為が問われる」と強調。施行から80年近く憲法が変わらず守られていることを「2、3歳の時の服を80歳になっても無理やり着ている」などと例え、改憲を主張しました。

 9条に自衛隊を明記する自民党の改憲案について山添氏は、海外派兵や集団的自衛権の禁止などさまざまな制約を外し、「災害救助と専守防衛の自衛隊から米軍と共に戦争する自衛隊に変えること」が目的だと指摘。日本の役割は、世界の軍縮をリードし、無法な戦争を広げるトランプ米政権を正面から批判することだとして、9条を生かした安保・外交政策への転換を訴えました。

 山添氏は、高市早苗首相の「(改憲の)時は来た」との発言と、改憲を求めていない世論との落差に触れ、改憲が自己目的化していると批判。国会の外を取り巻く多くの声とともに、憲法の実現を求め国会論戦に臨むと表明しました。

※災害や感染症への対応などは、自民党政治が削減(自治体職員や医療機関・看護師の削減など)してきたものです。維新の主張も「無理やり着ている」のではなくて、「何も古くないから、次々世代の2、3歳児にも引き継がれている」と解釈すべきです。何れも無理やりのこじつけです。憲法の趣旨に沿った対策を行っていれば対応でき、それを凌ぐことが発生した場合は国会に図って行うのが当然の手順です。