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で取上げた本『伯家神道の祝之神事を授かった僕がなぜ』の続編

 

保江邦夫『古神道《神降ろしの秘儀》がレムリアとアトランティスの魂を蘇らせる時』(ヒカルランド、2014)

 

 

についても紹介します。前著がアトランティスとすれば、本書はレムリアに焦点を当てますが,ピラミッドの間のメカニズムは本書で明かされるからです。

 

 

 

 野生のイルカと泳ぎたくなった!

 

柄にもないことを考えた。野生のイルカと泳ぎたくなったのである。

本書ではハワイ島沖にゴムボートでイルカと泳ぎに行っている。日本だと御蔵島か白浜か。

なぜこんな気になったのか。イルカと泳ぎたい気持ちは言語化するのがむずかしい。たぶん、ことばにできない、なにか目に見えない領域の動きに関係している。



本書は、『伯家神道の祝之神事を授かった僕がなぜ』の続篇といえる。舞台は、前作がエジプト、本作がハワイ。エジプトがアトランティスの心、ハワイがレムリアの残り香に関る。

と述べたところで、ふつうの読者には荒唐無稽な話と映るのは必定。しかし、エジプトの大ピラミッドの王の間のメカニズムは本書で初めて明らかにされたので、単なる旅行記と思わずに読む価値がある。ただし、量子場脳理論に関心があればの話だが。これは理論物理学者にしかできない解釈だ。



物理学者で柔術家の著者はなぜハワイに来る決心をしたか。著者が創始した柔術の道場をハワイで勝手に始めた人たちが、ぜひとも本物の指導をしてくれと依頼してきたことがきっかけだ。

ハワイにいる間に著者は特別な出来事と人物に連続して遭遇する。中で特筆すべきは、「トミヒサ」老人と、妙心寺の山下住職だろう。

「トミヒサ」老人は、日本でTVの撮影の仕事をしていたときのことがきっかけでハワイに逃げてきた。その後、自身の体験を本の形で出版している。本書では「無名士トミヒサ」の著者名で出したとあるが、その名では見つからない。おそらく〈ノーマン・xxヒサ〉名の本がそれに当たるのだろう。ノーマンは『オデュッセイア』の主人公の名だ (ウーティス)。そのようなペリぺテイアが調べたかぎりでは4冊の本にまとめられている。

もう一つの妙心寺のお坊さんは、もとイタリアでオペラ歌手でデビュー寸前だったところを、ある決意の元に仏門に入った。その彼に、柔術の稽古の道場でカトリックのグレゴリア聖歌のような歌をうたってくれませんかと著者が依頼する。結果は、その柔術が発祥したモンセラート修道院の「荒行」の原点のような体験になった。

 

 

[追記(2023年3月17日)]

 

上記でふれた〈ノーマン・xxヒサ〉について、調べようとする人のために、参考までに書名をひとつ挙げておきます。

 

『宇宙の鼓動』

 

という題の本が今でも入手可能かもしれません。