今日は十五夜ですね。
そこで、李白が酒を飲みながら月に問いかけている詩を紹介します。
「把酒問月(酒をとりて月に問ふ)」という題です。
「月は今も昔も照らし続けて、人にしたがってついてくる。月では兔が薬をついて、嫦娥は一人でいるだろうか。酒を飲み歌っているときに、月が酒樽を照らしてくれれば、それでよい。」というような内容の詩です。月のことを長々と語り続けていて、李白は、酒だけでなく月も大好きだったようですね。なお、昔、嫦娥という女性は、夫が西王母(仙女)からもらった不老不死の仙薬を旦那に内緒で飲んだら、月に昇ってしまい、今も月に住んでいて、その時に一緒に兔がついていきます。それ以来、月で兔が仙薬をついているという伝説になっているようです。日本では、薬ではなく餅になってしまいましたが。。。
盛唐 · 李白(744年)
把酒問月
青天有月來幾時 我今停杯一問之
人攀明月不可得 月行却與人相隨
皎如飛鏡臨丹闕 綠烟滅盡清輝發
但見宵從海上來 寧知曉向雲間沒
白兔擣藥秋復春 嫦娥孤棲與誰鄰
今人不見古時月 今月曾經照古人
古人今人若流水 共看明月皆如此
唯願當歌對酒時 月光長照金樽裏
酒を把(と)りて月に問ふ
青天 月有りて来(このかた)幾時ぞ
我今 杯を停めて一たび之を問ふ
人 明月を攀(よ)づるは得(う)べからず
月行 却(かえ)って人と相ひ随ふ
皎として飛鏡の丹闕(たんけつ)に臨むが如く
緑煙 滅し尽して 清輝 発す
但だ見る 宵に海上より来たるを
寧(なん)ぞ知らん 暁に雲間に向ひて没するを
白兔 薬を擣(つ)きて 秋 復た春
姮娥(こうが) 孤(ひと)り棲みて 誰と隣ならん
今 人は見ず 古時の月を
今 月 曽経(かつ)て古人を照らす
古人今人 流水の若し
共に明月を看ること 皆 此(かく)の如し
唯だ願ふ 歌に当たり酒に対するの時
月光 長(とこし)へに金樽の裏(うち)を照らさんことを