海の都ヴェネチアに続きます。

ヴェネチアの町の美しさは、この運河と運河に
かかる橋、そして風物詩であるゴンドラでは
ないでしょうか。







ヴェネチアの本島を逆S字型に流れる最も大きな
運河がカナル・グランデと呼ばれます。

大運河は長さ3800mにも及びます。
そしてこの大運河沿いにヴィラや教会など
美しい建物が続きます。


橋の下をゴンドラが通れるようになっています。


ゴンドラは縦に長く11m程、幅は1、4m程です。
舵で引くより推す力で進むようになっています。

全てのゴンドラが黒い塗装なのは、ヴェネチア共和国
時代の費用削減の為の名残で、
現在でも伝統的に黒の塗装のみです。

ゴンドラを操縦する人をゴンドリエーレと言います。

昔は一族のゴンドリエーレが存在し、貴族の家族
の為に専用に働いていたのです。
そして、父親から息子へと仕事が受け継がれて
いました。


ゴンドリエーレは現在430人程いるそうです。
一般に試験が行われているものの、
実際にはゴンドリエーレの息子でないと試験に
受かるのは難しいようです。

息子であれば受かるというわけではないようで、
3カ国語が話せること、ヴェネチアの歴史に
通じていることなどいろいろ条件があるようです。


800年の歴史を破り、初めてゴンドリエーラに
なった女性も父親がゴンドリエーレでした。

ゴンドラは、30分から40分で80ユーロです。
そこから税金やその他引かれるものの、
稼ぎが大変良いのです。

ゴンドラの数も統制されているわけですから、
そうそう簡単にゴンドリエーレになれるわけでも
ありません。

そして、ゴンドラは高いです。
少なくとも25万ユーロ、軽く40万ユーロは
するようです。


手前の橋の奥の上のほうに完全に塞がれている橋が
かかっています。
ため息の橋です。

白い大理石で出来ています。
この橋はドゥカーレ宮殿の尋問室と古い牢獄を
結んでいます。

囚人がこの橋の小さな窓から最後のヴェネチアの
景色を眺め、この世への別れを惜しみながら
ため息をついたと言われています。

恋人同士がこの橋の下で
日没の時にゴンドラに乗ってキスをすると
永遠の愛が約束されると言われています。