教皇ピウス9世の生家 博物館② (セニガッリア マスタイ宮殿)~26名の日本列聖記念コイン
セニガッリアのピウス9世博物館2回目です。1回目はこちらからどうぞバチカンの絵やバチカンにまつわる品々も多く展示されていました。ピウス9世はかなり在位期間も長く、激動の時代でイタリア社会にもたらした影響も大きかったようです。バチカンのサンピエトロ広場の景色の絵画 (上部)などちなみにピウス9世 在位: 1846年6月16日- 1878年2月7日教皇としての在位期間は31年7か月、歴代最長その次に長い在位期間だったのが26年5ヶ月と2週間のヨハネ・パウロ2世 在位 1978年10月16日- 2005年4月2日ヨハネ・パウロ2世といえば私としても色々記憶していて、彼の在位中に日本からイタリアにきて、いつもかなり高齢になった教皇の姿をみて言葉は大変失礼ですが、正直よぼよぼなのに頑張っているなーと思っていました。のちに死去され、そしてコンクラーベ(教皇の死去後に開催される教皇選出する会)が開催、ベネディクト16世が教皇となり、そのあと約8年後に離任されたため、次にフランシスコ教皇という風に2回のコンクラーベをイタリアで遭遇しました。象嵌細工の施されたテーブルと繊細なデザインの椅子イタリアでは高価な素材をふんだんに使った作品よりも、こういった華奢で繊細なデザインの椅子や、細かい細工の木象嵌などのテーブルなど手間暇のかかった贅沢なものを観賞用インテリアとして家に置くこともよくあります。ちなみにイタリアではこういう繊細な美しいアンティーク家具を実際に一般家庭(やや裕福な方とか、アンティークが好きとか、先祖から譲り受けたなどの理由)で使用している場合もあるんですが、テーブルはできるだけ傷つけないようにお盆をおいてから物を置いたりと、極力損傷が出ないように心がけないといけません。椅子の場合は体の大きい、体重の重い人が座ったら、突然バキッと割れる可能性は十分あるので座る時はあまり体重をかけないようにした方がいいです。実際私は2回ほど椅子が折れるのを見たことがあります。★博物館内で展示されている場合は当然座ったりするのは禁止ですね。( *´艸`) 触るのもご法度ですのでご注意を。ただ、今の40~50代以降の人の多くがIKEAなどの近代的で機能的な収納重視の家具の内装を好む傾向がかなり強くなっているので、こういう繊細で壊れやすいアンティーク家具はイタリアでは以前に比べてすたれてきているように思います。原因の一つとして、イタリアの家の規模も日本の家並みにどんどん小さくなってきているので、大きいアンティーク家具を置く場所などスペースに余裕がなくなってきているのもあります。そのため、近年はアンティーク家具をゴミとして捨ててしまう人も多く、古そうな家具が道に置かれているのを時々見かけます。法王の寝室さて、こちらは寝室になります。赤といえば、法王とかバチカンを意味するからかこちらは赤を基調とする寝室で、天蓋付きベッドも赤でした。法王のデスマスク?デスマスクだと語弊かもしれませんが、こちらは法王死去後の顔の写しを石膏で作られたものが展示されています。全くの余談ですが、デスマスクといえば、ダン・ブラウンの小説でのちに映画化されたインフェルノで一気に有名になったフィレンツェのヴェッキオ宮殿博物館にある詩人ダンテのデスマスクがあります。よろしければ、過去記事をご覧ください。『ダンテのデス・マスク【ベッキオ宮殿】と、トム・ハンクス主演映画「インフェルノ」を観賞した感想』比較的最近ですが、自分が住むフィレンツェが物語の序盤の舞台になっているハリウッド映画トム・ハンクス主演の「インフェルノ」を見ました。 数年前にダン・ブラウン氏…ameblo.jp1597年の26名の日本殉教者を聖人にした列聖記念コイン (1862年)1597年の日本でのカトリック殉職者26名を1862年にピウス9世が列聖した記念コインが展示されていました。ウィキで見たら豊臣秀吉によって磔の計にされたこれらの26名のうちほとんどが日本人で、一部がスペイン人、ポルトガル人、メキシコ人でした。日本側からすると、カトリックの外国人宣教師や熱心な信者になった日本人らは、外国のスパイとそれに追従する裏切り者として磔の計にされたんだと思うんですが、カトリック側からすると殉教者というヒーロー、そして、後世に聖人として崇められるという、真逆の解釈と扱いです。歴史とは、ほんと興味深いものです。さて、ピウス9世博物館についてはこれでおしまいですが、いかがでしたか?小規模ですが、それなりに内容の濃い美術館でした。セニガッリヤは海に面している街であり、夏にもしアドリア海に来ることがあったら、海水浴を楽しむ合間に半日観光としてもお勧めです。あなたにこの記事を読んでもし気に入っていただけて、実際に訪れていただける日があったら幸いです。<参考までのインフォメーション>時代や状況と共に変更されるのが予想されますので実際に行かれるときにその都度美術館のサイトや電話等で確認をしてから見学に行くことをお勧めします。Museo Pio IXVia Mastai, 1460019 Senigallia ANInfo e prenotazioni 071.60649(dal 1/9 al 31/5)9:00-12:00 / 16:00-18:00 lunedì-sabato(dal 1/6 al 31/8)9:00-12:00 / 17:00-19:00 lunedì-sabatoサイトはこちらピオ9世博物館アンコーナ県、セニガッリア市 マスタイ通り14番、60019インフォと予約 電話 071 60649美術館の開閉時間(*入館は閉館時間の15分前まで受け付け)9/1~5/31までは月~土 9時から12時、16時から18時6/1~8/31までは月~土 9時から12時、17時から19時それではまた~!( `ー´)ノフィレンツェの天翔船より