「ウルトラ・スペシャル・マイティ・ストロング・スーパーよろい」とホメオパシー | ほたるいかの書きつけ

「ウルトラ・スペシャル・マイティ・ストロング・スーパーよろい」とホメオパシー

…ホメオパシーが効かないということは、『水からの伝言』が反証実験をやるまでもなく自明のことと同じレベルで自明のこと(なんせ効能をもたらす分子が一つも入っていないのだから)である、ということは、もっと強調されていいのでは、というようなエントリを書こうと思っていたら、kikulogに出てしまったので、悔しいのでさっき思いついたことを垂れ流す。(^^)

 タイトルの「ウルトラ・スペシャル・マイティ・ストロング・スーパーよろい」とは、もちろん(?)ドラえもんに出てくるものですが(「ウルトラよろい」)、知ってる人はご存知のように、これドラえもんがのび太に対してジョークとして言ったもので、実際には存在しない道具。ドラえもんがのび太に「ことわっておくけど、これはばかには見えない」「それに、ばかな人だとこれを着ても役にたたないんだ。」「おい、まさか……。きみはこのよろいが見えないほどのばかじゃないだろうな。」のび太「み、見えるとも。」という会話ののちに、のび太は勇んでジャイアンをぶんなぐりに出かけてしまって、ドラえもんが「まさか本気にするとは思わなかった。」「『はだかの王さま』の話を知らないのか。」と慌てて追いかける。
 まあ話自体は読んでいただくとして(『F全集』のドラの9巻所収、8月配本^^)、これってある意味ホメオパシーに似てるよねえ、と。ホメオパシーの効果がプラセボ効果でしかないことを知りつつ、プラセボでもいいじゃん、という場合のほうがもっと近いかな。
 素直に見れば、効能をもたらす分子が一つもない、つまり「裸」の状態であって、そんなものは効くわけがないのに、裸であることを認めたくないもんだから、水の記憶がどうとか「荒唐無稽」なことを言い出して。なぜ効かないかのメカニズムまでわかっている、実に稀有な例ですよね。

 いやまあただ思いついただけの話なんですが。

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ところで、「特異的効果」って specific effect の訳だと思うのですが、「特異的」という訳語は定着したものなんでしょうか?門外漢としては日本語的にかなり違和感を感じていて、「固有効果」とか「特有の効果」とかの方がいいんじゃないか、と素人としては思うのだけど…。「~の効果は~に特異的である」というような使われ方ならしっくりくるのですが。

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