『香山リカのスピリチュアルを考えよう!』(香山リカ、中塚圭骸)
Jさん
が紹介してたもの。全三巻。それぞれのタイトルは、
どんな感じで話が展開するかというと…。たとえば1巻の最初はこんな感じ。
理奈はバレーボール部の次期部長。ところが、1年生が部活をやめたがっているというウワサを耳にする。でまあこういう時って自分のせいじゃないか、とかどんどんネガティブな思考になりがちなわけだが、そんなとき、理奈はたまたま母親が置きっぱなしにしていた健康や美容の雑誌をパラパラと眺めていた。
そこで目にとまったのが、霊感占い師の広告。「お悩みですね?でも、心配いりません。私におまかせください」という文言につられて、つい電話をしてしまう。で、オーラの話とかされて段々のめりこみかけたところに、たまたま家に遊びに来ていた「ケイタお兄さん」(叔父、母親の弟だが28歳。大学院で「ひも宇宙理論」^^;;を「勉強」している設定)と話をする中で、徐々に懐疑的になっていく…と、まあ、こんな感じの短い話がいくつか載り、それぞれについて最後に香山リカが簡単にまとめをする。
ちなみに1巻では、この後弟が「カルマ落とし」の柔道家にハマりかけたとか、コックリさんと前世だとか、母親にガンの疑いが出て、それは自宅が昔墓場だったので呪われているからじゃないか、とか、そういうことが取り上げられている。で、どれものめりこむ手前で、なんとか復帰する。
こんな感じで話は進む。いろんなエピソードを通して、現代の典型的な「騙し」が紹介されていくので、概観するにはいいだろう。深みはないけど(香山リカだから^^)。ただまあ2巻、3巻は1冊で一つのストーリーになっているため、1巻よりは読み応えがある。3巻は親が「水商売」にはまる(売る側として)のを娘の視点から見ているので、深みはないけど(^^)結構ハラハラする。こういう視点は面白い。面白がってる場合じゃないけど(3巻の中身については、冒頭にリンクしたJさんのところで紹介しています。ご覧あれ)。
どーでもいいがツッコまずにはいられないツッコミとしては、前述のケイタ28歳、「ひも宇宙理論」を「勉強」となってるが、28だったらD論真っ最中で、勉強じゃなくて研究だろう?とか、別の巻では白衣来て登場とか(理論屋で白衣着るとか考えられん^^;;)、その手のステレオタイプが目につくなあ。
褒めてるのかそうじゃないのか自分で書いててアレなんですが、総じて言うならば、いい仕事したと思います。子どもには、どこかの時点で読ませたいですね。
香山リカは、ここ数年、地に足ついた発想で結構いい仕事をしてると思います(どうしても表面的にはなっちゃうのだけれど、これはこれで「味」としないといかんのだろうなあ)。勝間批判とかも含めて。精神科医として、現実に生きる人々の苦しみの「声」を聞く機会がある、というのが大きいんだろう、きっと。
発行は2009年3月。適切なまとめ方を見ると、『信じぬ者は救われる』の経験が随分大きかったのではないだろうか。しかしなあ、高いよ、コレ。1冊1680円が3冊。もうちょい安くならないかなあ。ちなみに3冊まとめて注文したら、3巻セットで箱に入ってきたよ。(^^;; そういう意味でも、学校でぜひ買ってほしいな。
で、それぞれのテーマについて、「元気いっぱいの中学2年生」理奈と、その家族・友人におきる騒動から考えてみよう、というもの。まあ深みはないのだけど(香山リカだから^^;;)、しかし要点はよくまとまっている。kikulogとかよく見ている方々には今更なことがほとんどなので、買ってまで読む必要はないと思う。ただ、小学校高学年から中学生にかけては、ぜひ読ませたい本、になっていると思う。小学校だったら、学級文庫なんかで教室に一揃えあるといいですね。
- 霊感ってなに?
- オーラってほんとにあるの?
- 宿命・カルマってなに?
- コックリさんと前世
- 呪われた?理奈の家!!
- 占い・カルト宗教ってなに?
- おそろしいカルト教団
- カルトってなに?
- 女性弁護士・木下さん
- 怪しい占い!
- マインドコントロールってなに!?
- ニセ科学ってなに?
- お金もうけってそんなに簡単!?
- 人助けの「水」って…!?
- 怪しい水の正体は?
- 科学とニセ科学どう違う?
- 「ネズミ講」って?
どんな感じで話が展開するかというと…。たとえば1巻の最初はこんな感じ。
理奈はバレーボール部の次期部長。ところが、1年生が部活をやめたがっているというウワサを耳にする。でまあこういう時って自分のせいじゃないか、とかどんどんネガティブな思考になりがちなわけだが、そんなとき、理奈はたまたま母親が置きっぱなしにしていた健康や美容の雑誌をパラパラと眺めていた。
そこで目にとまったのが、霊感占い師の広告。「お悩みですね?でも、心配いりません。私におまかせください」という文言につられて、つい電話をしてしまう。で、オーラの話とかされて段々のめりこみかけたところに、たまたま家に遊びに来ていた「ケイタお兄さん」(叔父、母親の弟だが28歳。大学院で「ひも宇宙理論」^^;;を「勉強」している設定)と話をする中で、徐々に懐疑的になっていく…と、まあ、こんな感じの短い話がいくつか載り、それぞれについて最後に香山リカが簡単にまとめをする。
ちなみに1巻では、この後弟が「カルマ落とし」の柔道家にハマりかけたとか、コックリさんと前世だとか、母親にガンの疑いが出て、それは自宅が昔墓場だったので呪われているからじゃないか、とか、そういうことが取り上げられている。で、どれものめりこむ手前で、なんとか復帰する。
こんな感じで話は進む。いろんなエピソードを通して、現代の典型的な「騙し」が紹介されていくので、概観するにはいいだろう。深みはないけど(香山リカだから^^)。ただまあ2巻、3巻は1冊で一つのストーリーになっているため、1巻よりは読み応えがある。3巻は親が「水商売」にはまる(売る側として)のを娘の視点から見ているので、深みはないけど(^^)結構ハラハラする。こういう視点は面白い。面白がってる場合じゃないけど(3巻の中身については、冒頭にリンクしたJさんのところで紹介しています。ご覧あれ)。
どーでもいいがツッコまずにはいられないツッコミとしては、前述のケイタ28歳、「ひも宇宙理論」を「勉強」となってるが、28だったらD論真っ最中で、勉強じゃなくて研究だろう?とか、別の巻では白衣来て登場とか(理論屋で白衣着るとか考えられん^^;;)、その手のステレオタイプが目につくなあ。
褒めてるのかそうじゃないのか自分で書いててアレなんですが、総じて言うならば、いい仕事したと思います。子どもには、どこかの時点で読ませたいですね。
香山リカは、ここ数年、地に足ついた発想で結構いい仕事をしてると思います(どうしても表面的にはなっちゃうのだけれど、これはこれで「味」としないといかんのだろうなあ)。勝間批判とかも含めて。精神科医として、現実に生きる人々の苦しみの「声」を聞く機会がある、というのが大きいんだろう、きっと。
発行は2009年3月。適切なまとめ方を見ると、『信じぬ者は救われる』の経験が随分大きかったのではないだろうか。しかしなあ、高いよ、コレ。1冊1680円が3冊。もうちょい安くならないかなあ。ちなみに3冊まとめて注文したら、3巻セットで箱に入ってきたよ。(^^;; そういう意味でも、学校でぜひ買ってほしいな。
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