再び比例代表制について
今週書いた二つのエントリ、「衆議院の選挙制度は比例代表だけにしよう」
と、「どんな比例代表制が望ましいのか
」へ、多くのコメント及びブクマコメントをいただきありがとうございました。色々と参考になりました。
とりわけ、小選挙区中心ではなく、比例代表中心に、少なくとも単純な小選挙区では良くないのではないかという趣旨の意見が多かったことは、支えになります。選挙の結果、二大政党以外の政党の消長にも大いに依るとは思いますが、選挙制度改革の話が出てくる可能性も高いと思われますので、今回の話は大変有益でした。
さて、「比例代表をメインにしよう」というのが私の基本的な主張です。その具体化については、色々な意見があります。選挙制度というものは、結構その国の「文化」にも依存しますので、小選挙区と比例代表どちらをメインにするか、というのとは違って、細かいところは「どれが正しい」とはなかなか言いづらいところがあります。文化ですから。
いただいたコメントの多くは、議席数の決定法としては比例がいいけれども、でも個人に投票したい、というものでした。これも文化が大いに関わっていますし、私もその気持ちは理解できます。なんたって、以前は私もそう考えていましたので。
詳細を繰り返しても長くなるだけですので、要点だけまとめます。
まず、なぜ比例がいいのか。これはもう、民意をなるたけ正確に国会に反映して欲しい、これに尽きます。もちろん、幾つかの「政党」には意見は集約されているわけで、完全な反映は不可能ですけれども。ただそれはそれとして、選挙制度でフィルターをかけて人為的に歪めるようなことはしてほしくない、と思うわけです。得票数に比例した議席になるようにしてほしい。なんたって、国民に代わって国会で議論してもらうわけですから。
次に、なぜ全国一区の拘束名簿式比例代表制がいいと考えたのか。ややこしいので、箇条書きにしてまとめます。
◯議員はスーパーマンではないので、個人でできる範囲は限られる。
◯しかし議決にはどんな問題であっても参加する。
◯判断基準は所属する政党の決定である。
◯結局、どの政党が多数か、という方が本質的である。
◯とはいえ、ある議員(候補者)が力を入れている課題に深く共感することもあるだろう。
◯その候補に国会で頑張ってもらいたいと思うかもしれない。
◯全国一区で非拘束名簿式なら、その人に投票することもできるので、それはアリかもしれない。
◯しかし小選挙区との併用や、狭い地域ブロックでの比例であれば、自分の選挙区にそういう候補がいる保証はない。
◯となると、やはり個人より党を選ぶのが、現実的ということになる。
◯それに、その候補の不得意分野での行動は、結局党の決定に従うことになるのだし。
◯そう考えていくと、もう全国一区で拘束名簿式の方がスッキリしていいじゃん、と。
◯むしろ、どんな人を候補にしているのか、どんな人を上位に並べているのか、ということ自体を、判断材料にすべきなのでは?
とまあこんな風に考えたのですね。
最初に述べたように、選挙制度の詳細は文化に依存しますから、比例の詳細については「こういう意見もある」ぐらいに思っていただければいいと思います。今後、あちこちで議論されると思いますので。
いよいよ明日は投票日です(もう今日になっちゃいましたが)。明日は、有権者として権利を行使してこようと思っています。
***
そうそう、選挙制度についてのエントリを書いたら、「比例代表」とか選挙制度に関するキーワードでの検索でのアクセスが増えました。皆さん、色々考えてらっしゃるんだなあ、と実感しました。
とりわけ、小選挙区中心ではなく、比例代表中心に、少なくとも単純な小選挙区では良くないのではないかという趣旨の意見が多かったことは、支えになります。選挙の結果、二大政党以外の政党の消長にも大いに依るとは思いますが、選挙制度改革の話が出てくる可能性も高いと思われますので、今回の話は大変有益でした。
さて、「比例代表をメインにしよう」というのが私の基本的な主張です。その具体化については、色々な意見があります。選挙制度というものは、結構その国の「文化」にも依存しますので、小選挙区と比例代表どちらをメインにするか、というのとは違って、細かいところは「どれが正しい」とはなかなか言いづらいところがあります。文化ですから。
いただいたコメントの多くは、議席数の決定法としては比例がいいけれども、でも個人に投票したい、というものでした。これも文化が大いに関わっていますし、私もその気持ちは理解できます。なんたって、以前は私もそう考えていましたので。
詳細を繰り返しても長くなるだけですので、要点だけまとめます。
まず、なぜ比例がいいのか。これはもう、民意をなるたけ正確に国会に反映して欲しい、これに尽きます。もちろん、幾つかの「政党」には意見は集約されているわけで、完全な反映は不可能ですけれども。ただそれはそれとして、選挙制度でフィルターをかけて人為的に歪めるようなことはしてほしくない、と思うわけです。得票数に比例した議席になるようにしてほしい。なんたって、国民に代わって国会で議論してもらうわけですから。
次に、なぜ全国一区の拘束名簿式比例代表制がいいと考えたのか。ややこしいので、箇条書きにしてまとめます。
◯議員はスーパーマンではないので、個人でできる範囲は限られる。
◯しかし議決にはどんな問題であっても参加する。
◯判断基準は所属する政党の決定である。
◯結局、どの政党が多数か、という方が本質的である。
◯とはいえ、ある議員(候補者)が力を入れている課題に深く共感することもあるだろう。
◯その候補に国会で頑張ってもらいたいと思うかもしれない。
◯全国一区で非拘束名簿式なら、その人に投票することもできるので、それはアリかもしれない。
◯しかし小選挙区との併用や、狭い地域ブロックでの比例であれば、自分の選挙区にそういう候補がいる保証はない。
◯となると、やはり個人より党を選ぶのが、現実的ということになる。
◯それに、その候補の不得意分野での行動は、結局党の決定に従うことになるのだし。
◯そう考えていくと、もう全国一区で拘束名簿式の方がスッキリしていいじゃん、と。
◯むしろ、どんな人を候補にしているのか、どんな人を上位に並べているのか、ということ自体を、判断材料にすべきなのでは?
とまあこんな風に考えたのですね。
最初に述べたように、選挙制度の詳細は文化に依存しますから、比例の詳細については「こういう意見もある」ぐらいに思っていただければいいと思います。今後、あちこちで議論されると思いますので。
いよいよ明日は投票日です(もう今日になっちゃいましたが)。明日は、有権者として権利を行使してこようと思っています。
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そうそう、選挙制度についてのエントリを書いたら、「比例代表」とか選挙制度に関するキーワードでの検索でのアクセスが増えました。皆さん、色々考えてらっしゃるんだなあ、と実感しました。