『おかしな科学』(渋谷研究所X+菊池誠) | ほたるいかの書きつけ

『おかしな科学』(渋谷研究所X+菊池誠)

 やっと読んだ。
 うん、たしかに待合室にあるといい一冊 ですね。広く読まれて欲しい本。

 で、ちょっと余裕がないのでまとまったレビューは抜きにして、読んでて思ったことをちょっとだけ。

 一つは、何をとりあげるべきか、ということ。この本、取り上げているトピックがあなり幅広く、とてもいいと思うのだけれども。所謂「優先順位問題」になってしまうので、あくまでも私の問題意識ということなんですが、社会の現状を考えると、食育の問題はもっと深められるべきだと思う。この本でも、ダイエット絡みで少しばかり触れられているけれども、もう少し正面からの食育における問題点への批判が欲しいところ。いや勿論「自分でヤレ」というのはそうなんですが、客観的に見て、食育への批判が手薄なような気がするんですよ。どらねこさんによる一連の素晴らしいエントリ(最近だとこれ とその後編とか)があるけれど、結局は私も含めてもっと多くの人が食育絡みのアヤシイ話にアンテナ張って、どういう問題があるのか分析を進め、共通認識を構築していかないといけないんだろうと思う。
 「水伝」や「血液型性格判断」が多くの人によって分析され、問題の焦点が絞り込まれているのに対し、明らかに多くの問題を含んでいるように見えるのだけれども、どこが本質かよくわからない、という課題はまだまだ沢山あると思うのです(つまり問題がわかった気にならない)。ま、要するに、私が苦手な分野だから、よくわからないからもっと勉強せなあかんねえ、という話ではあるのですが。
 ついでに言うと、早期教育の問題点や、歴史修正主義とニセ科学の共通点なんてのも、もっと議論されないといけないんだろう(前者はもちろん専門家による分析はあるし新書も何冊か出ているけど)。繰り返しますが、これらは勿論私個人の問題意識であって、単に「誰かやって」と言っているわけではないので念のため。

 もう一点…はマジメな話ではありませんが。
 六さん萌え。わかるような気がする。(^^;;
時々出てくる(照)がいいんだよね。(*^^*)

 あ、あと、きくちさんのプロフィールに「血液型はZ座」ってのがあって、kikulogでも指摘されていたけど、これはやはりおかしいのです。というのは、そのすぐ前に「星座はレティクル座」とあるので。「血液型はレティクル座」だったら良かったのにねえ。(^^)
 …妄想の血が全力で流れているような。(^^;;

 というわけで、忙しいのでこの程度ですが、皆さん、読みましょう。(^^)
 単にニセ科学について知るというだけではなくて、他人と議論する時の想定問答集という意味もありますので(世の中六さんみたいな素直な人ばかりじゃないけど、どういう思考回路が働くと思わず信じちゃうのか、示唆に富んでいると思います)。
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