どこで誹謗中傷があったかお分かりの方はいらっしゃいます? | ほたるいかの書きつけ

どこで誹謗中傷があったかお分かりの方はいらっしゃいます?

 例の yahoo 掲示板での議論。ssfs2007氏(SSFS氏)が、kikulogで松下を誹謗中傷したと主張している。
 No.1501 より。
ニセ科学を批判するには「相手の主張を丁寧に分析し周辺分野の知見を詳しく調べる必要がある」ので、どんな商品があるか、実際に売れているかも調べているわけです。kikulogの連中は分析・調査を軽視する悪癖があり、それが災いしてとうとうナノイーエントリでとんでもないことをやらかしてしまいました。国立大学サイトで松下を誹謗中傷したのですから、訴えられても全然不思議じゃありません。
「ナノイーエントリ」というのは、kikulogの「nanoeイオン(松下の登録商標)の効果 」のこと(コメント数が1000を超え、重いので注意)。
 何人かが、「どこでそんな発言があったのか調べてもわからない」旨述べているのだが、ssfs2007氏の典型的な反応は以下の通り。No.1566 より。
>kikulogを調べても私には根拠がわかりませんでした。

それは残念でした。自らのリテラシー不足を認めてしまいましたか。こんな簡単なことすらわからないというなら、tsunchan_samaさんはニセ科学批判にかかわるには不向きかもしれませんね。
なお、上記引用文中で引用されているのは、tsunchan_samaさんの発言。

 さて、いったいssfs2007さんは何をもって「誹謗中傷」と言っているのでしょうね。真剣にわからないのですが。
 「技報」について、若干揶揄するような発言もありましたが、ssfs2007さん御自身も、No.1451
技報をもとに断定的な物言いはできないと思います。技報は一定のレベルにはあると思いますが、穴はたくさんありますから。かつて阪大・菊池氏が技報を1晩で斜め読みをして、技報を反対の結論を出してそれを喧伝し、技報の不備を指摘されるととたんに撤回したというお粗末がありました。繰り返しますが、技報以外の材料で判断することをお勧めします。
と述べているんですよね。
 どなたかわかる方はいらっしゃいます?いやもちろん実際に「誹謗中傷」があったわけではないのですから、「コレだ!」と言えないのは当然なのですが、「ssfs2007さんはひょっとしてこの発言のことを言っているのかな?」というので結構ですので、わかれば教えていただけると有り難いです。今後の議論の役に立つ…かどうかはわからないのですが。(^^;;

 で、あらためて当該エントリのコメント欄を見返してみたのですが、これかな?

963. SSFS — August 24, 2007 @01:29:49

きくちさんの最近の乱心振りは目に余ります。「社会学玄論」に突如乱入し、
http://mercamun.exblog.jp/7306370/

|まあ、おそらくそういう的はずれなことしか書けないだろうと
|思っていましたが、やっぱりだめですね。がっかりです。絵に
|描いたような「駄目な議論」です(2007-08-21 01:11)。

|「僕の意見は理解できないし、スルーされますか。残念です。
|だめですね」(2007-08-21 09:06)。

と、ひたすらブログ主を見下しています。大学の先生がまさかこんなことをしでかすとは予想もしませんでした。下のほうは、意見表出からたった8時間しか経っていないコメントです。ブログ主に向かって居丈高に性急な対応を求める資格が、ご自分にはあると思い込んでいるのでしょうか。

ブログ主の「スルー」が気に入らないというなら、例えば私が#933でうかがっている「ドライヤーの評判でどんな点が良いということを誰から聞いたのか」「濡れた髪にドライヤーを当てたときにどんな作用が起きるか」について、ご自分がスルーし続けていることをどう解釈したらいいのでしょうか。よそで批判していることは全部自分の身に降りかかっているのですよ。

ROMの方向けに、おさらいをしておきます。きくちさんはマイナスイオンドライヤーの効果について「基本性能の向上」が大きいという考え方を示しています。それはもちろんありうる話なのですが、どんな基本性能かを明らかにしたことはありません。

そもそも隣の「マイナスイオン・ドライヤー」のエントリの#80(October 17, 2006 @19:31:59)で下記の松下電工の技報を初めて読もうと予告しています。
http://www.mew.co.jp/tecrepo/79j/pdfs/79_17.pdf
つまり、2002年11月に出た技報の存在を5年間も知らずに、マイナスイオンに対するさまざまな批判を繰り返していたわけです。

そして翌日の#86(October 18, 2006 @23:35:27)で、
|技報を眺めると、使用感(普段使っているものとの差)については
|イオンの有無よりも、本体の基本性能のほうが効いているよう
|にも見えます。

と、急に「基本性能説」を唱えだします。上記の技報で、松下は「マイナスイオンに効果あり」との見方をしているので、少なくともきくちさんが「基本性能説」を有力としたいならば、松下側と交渉をして「マイナスイオン説」を引っ込めさせないことには、「基本性能説」は単なる感想にすぎません。

これ以降、きくちさんは「基本性能説」を持論としました。しかし、松下側と交渉したフシはなく、ほかの文献・データ等をチェックした形跡もありません(もともとその種の資料不足が問題ではありますが)。それはそれで構わないのですが、困ったことには単なる感想を人に押し付けて思考停止に追い込んでいることです。

一番問題だと感じたのは以下のケースです。
http://takanodiary.cocolog-nifty.com/blog/2006/12/post_1002.html

ここではブログ主が「マイナスイオン発生スイッチをオンにしている時の仕上がりがすごくいい」と述べています。それに対してきくちさんは「松下電工の技術報告を見るかぎり、イオンスイッチのオンオフはほとんど効いてません」と誘導的なコメントをしています。きくちさんに心酔(?)したブログ主は「スイッオフにして使用していないので、比較対照実験は皆無ですね(笑)」で満足して終わっています。

これは非常にまずい押し売りです。もしきくちさんが実態に迫りたいなら、ブログ主に予断をもたせず、スイッチオフにした対照実験を勧めるべきでした。ことほど左様に、きくちさんはマイナスイオンドライヤーの科学的な検証に一貫して消極的でした。このエントリを「技術と効果に絞って議論できる項目」と位置づけ、カテゴリーも「サイエンス」としたはずなのに、です。

その後、このエントリにおける、ドライヤーに無関心な投稿者によるストーカー的な振る舞いや的はずれの非難を、きくちさんはたしなめることもなく、むしろ推奨して科学的な検証に幕を引きたがっている様子です。私は、検証によりマイナスイオンの効用が認められてしまう「不都合な真実」を忌避しているのではないかという疑念を差し挟みましたが、依然としてその疑念はぬぐえません。

そしてここにいたって、#932で
|松下は「真剣に」検証しようとしているように見えますが、
|科学的方法になっていないですね

と、技報をこきおろしてしまっています。技報が科学的方法に基づいていないのなら、「基本性能」は有名無実なものになり、無責任な物言いをずっとしてきたことになります。支離滅裂です。きくちさんはそうしたいい加減なスタンスでマイナスイオン、ひょっとしてニセ科学全般に臨んでいるのかもしれません。ROMの方はその辺の雰囲気をぜひ客観的に判断してみてください。

この期に及んで、マイナスイオンドライヤーの仕組みがどうだろうと知ったこっちゃない、というトーンの高飛車な痛々しい投稿があります。ドライヤーのユーザーでもなく関心もない人間にとってはどうでもいいことでしょうが、世の中にはぜひ知りたいというユーザーはたくさんいるはずです。投稿者には彼らの知的好奇心を損なわないような誠実な対応を求めたいのですが、エントリがここまで腐ってしまうと無理な望みかもしれません。

津村さんも言いえて妙です。私が示すところの“懲りない面々”をここまで婉曲表現できるとは。
http://ytsumura.cocolog-nifty.com/blog/2007/08/post_79e7.html

|・非専門家も認定活動に協力することで何らかの社会正義
|を実行したとの充足感を得ているようである。
もし、これを持って「訴えられても不思議じゃない」と思っているのであれば、科学における議論の仕方を全くご存じない、ということになる(いや、全くご存じないわけだが。ssfs2007氏は)。
 で、このコメントがヒントになるとして(他にもありますかね?)、どういうロジックで訴えられると思ったのだろう?SSFS独自ロジックを理解できたところで私の人生には何の得もないのだが、まあツッコミポイントは押さえておきたいと思うので。

 なお、私の戦略として、「技報」をかなり前面に打ち出しているが、これは無論、「技報」を出しているのが製造販売に携わっているものだから、という理由による。「技報」でさえ証明できていないものを、他人がわざわざ証明する義理はない。売る側がちゃんとしたものを売るというのは社会的大原則であって、立証責任云々以前の話である。
 「技報」自体は論文でもなんでもないので、これを論文だと思われると困るのだが(だから、「技報」でさえ効果が証明できないことは○○イオンに効果がないことを強く示唆するものであるが、「技報」が効果を証明したと主張しても、それは割り引いて考えなければならない)、それについては当該エントリのコメント欄(の最後の方)で、PseuDoctorさんが丁寧に解説されている(TAKESANさんのブログにてまとめられている ので、そちらをご覧いただくのが良いでしょう)。