哀れな人 | ほたるいかの書きつけ

哀れな人

芥川賞受賞作について、石原慎太郎のコメントが載っていた。
『読売』(7/18) より。
楊逸さんの芥川賞受賞作、石原知事は「ただの風俗小説」

 楊逸さん(44)が「時が滲む朝」で中国人初の芥川賞に決まったことについて、選考委員の一人である東京都の石原知事は18日の定例会見で記者の質問に答え、「日本語としてはかなりなめらかになった」としたものの、「近代化を目指す中国の大学生が政治の合理化、透明化などを唱え、天安門事件で挫折したのは人生にとって深刻な問題。受賞作にはそういう人生の主題は書かれておらず、要するにただの風俗小説だ」と述べた。

 石原知事は前回、楊さんが「ワンちゃん」で初めて候補となった際、「日本語としての文章が粗雑すぎる」と評していた。

 今回の選考会は体調不良のため欠席したが、書面回答では「○×△では△しかつけなかった」と明らかにした。

2008年7月18日22時31分 読売新聞)
なんというかな、「哀れな人」だと思う。こういうけなし方しかできないなんて。石原は小心者であるという話はよく聞くが、このコメントは、それを裏づけるものといえよう。

 もっとも、「哀れな人」でいてくれるだけならまだいいのだけど、こんな人間が都知事をつとめているのだからたまらない。一体なんでこんなのが人気があるのか理解できん。いや、そうなんだろうな、とは思うのだけど、それはまるで「きくちゆみ」がなんで一部に受けているのか、という問題と似たようなもんで、構造として理解はできそうなんだけど、それを理解したというだけではダメで、どうやったらなんとかできるのかが見えないのがもどかしい。