誰が教育を支配してきたか
下関の教育長がスゴイ発言をしたらしい。『朝日』(6/28 17:05)
より。
昔、「どんなに革新自治体が増えても、教育行政だけは支配層(財界・経済界)は握って離さなかった」という話を聞いたことがあるが(ちゃんと検証したことはないのでどこまでかは不明)、教育は次世代の方向性を決めるだけに、熾烈な闘いの場であることは確かで、実際教育委員の公選制も早々と廃止させられたし、長らく「準公選制」を続けていた東京の中野区も、しばらく前にやめさせられてしまった。
教育長は事実上首長のすぐ下にある要職で、その自治体の教育全般を司る。それだけに現場への影響も大きい。もっと問題にしてもいい「事件」だと思う。
山口県下関市の嶋倉剛教育長(44)が26日、学校への教育補助金増額を求めて訪ねてきた山口朝鮮学園の金鍾九理事長と保護者らに、日本の朝鮮半島に対する植民地支配について「植民地支配は歴史的事実に反する」と述べた。同学園は山口朝鮮初中級学校を運営。この日、保護者側は「植民地支配によって日本に渡航せざるを得なかった朝鮮人子弟が通っている。ほかの外国人学校とは経緯が違うことをふまえて対処してほしい」と要望した。これに対し、嶋倉教育長は「植民地支配という部分については歴史的事実に反するので受け入れられない」と述べた。
保護者らは机をたたくなどして激しく抗議し、金理事長も「歴史的事実は歴史的事実と受け止めて」と主張した。嶋倉教育長は「日朝併合の部分をいかに言うかは自由」と言いつつ、植民地支配であったことは改めて否定。「そこは日朝交渉でやって頂ければいい話」と述べた。
金理事長は「日朝平壌宣言や日本の首相談話にも植民地支配への謝罪が盛り込まれている。それを否定することは国のトップを否定することだ」と話す。嶋倉教育長は朝日新聞社の取材に「助成の話に昔の話を持ち出すのは筋違い」と話した。
嶋倉教育長は87年に文部省に入省。教育財政室長などを歴任した。下関市では前任の教育長が突然辞職して4月から空席だった。市は後任を文部科学省に求め、嶋倉氏が5月に着任した。(以下略)
もちろん植民地支配は歴史的事実であるのだが、44歳という年齢で、教育長という立場にありながら(しかも文科省出身)、朝鮮学校の関係者・保護者らに向かって堂々と嘘を言える神経が理解できない(まあ当人は嘘とは思ってないのだろうが)。これは安倍の影響ですかね。いずれにしても言語道断の発言であることは間違いない。
昔、「どんなに革新自治体が増えても、教育行政だけは支配層(財界・経済界)は握って離さなかった」という話を聞いたことがあるが(ちゃんと検証したことはないのでどこまでかは不明)、教育は次世代の方向性を決めるだけに、熾烈な闘いの場であることは確かで、実際教育委員の公選制も早々と廃止させられたし、長らく「準公選制」を続けていた東京の中野区も、しばらく前にやめさせられてしまった。
教育長は事実上首長のすぐ下にある要職で、その自治体の教育全般を司る。それだけに現場への影響も大きい。もっと問題にしてもいい「事件」だと思う。