Y先生の診察についてもう少し

11時に予約をしてお会い出来たのは、確か4-5時頃だったと思います。Y外来の患者さんで溢れる病院の廊下。スマホがあれば何時間でも待ちが気にならない性格なので、読み物や5ch、麻雀ゲームなどのヘビーローテーションで時間を潰しました。待ち時間は全く気にならないのですが、いつ呼ばれるか分からないのでお昼ご飯に出る事が出来ず、次回からはパンでも買って行った方がいいかな、なんて思いました。

さて、エンドレス麻雀で目が死にかけた頃、ようやく名前が呼ばれました。チキンなので心臓が跳ね上がりました。前夜にぐだぐだと悩んでた事が頭を過ります。期待と不安とはまさにこの時の事だったと思います。

部屋に案内されると、机に向かうY先生、女性の助手の方、記録係(?)の男性がおられました。緊張しながら宜しく御願いしますと言って椅子に座ると

「抗がん剤がよく効いているね」

とY先生に言われました。はいと答えると、これなら手術出来る。予約を取って帰って。後は今の病院には手紙を書くから渡してね。7月のケモまでは治療してもらって8月からはI病院で受けて、大阪は1年待ちだから手術はKだね。

あれよあれよという間に決まっていくスケジュール。全く頭がついて行かなくて呆然としていたと思います。なんとなくセカンドオピニオンと言うと、とりあえず話を聞いてから考えて...みたいなイメージがあったので。そして何より、私の病気に対して前向きな提案があったのが初めてだったので、夢を見ているかのような、いや大袈裟じゃなくて本当にそんな感じになりました。だって今まで全部匙を投げられて来た訳です。頑張って何とかならないものかと、毎夜毎夜探しに探してきた自分が一番、治療法は無いとどこかで諦めている部分があったのかもしれません。

オペをしてもらえるんですか?

嬉しい、嬉しいと何度も口にしました。涙が出ました。可能性への道が目の前にいきなり広がって、頭が混乱しました。だって取ってくれると言うんですよ。腹に抱えた爆弾を。嘘みたい。もうそれだけで天にさえ登る気持ちでした。私はオペを渇望していました。寝ても醒めても、病巣があるという事実が私を苦しめました。これが無くなるなら死んでもいい。まさに本末転倒ですが、そう思ってしまうくらい、病んでいたのかも知れません


もう少し続きます