信楽焼 たぬき【日本の逸品】
日本の陶器の中でも日本六古窯の一つに数えられる信楽焼
京都に近く、良い土が取れることから古くから陶磁器作りの町として栄えています。
みなさんも商店の店先や店内に可愛い狸が鎮座しているのをご覧になる機会は多いと思います。
信楽焼及び古伊賀焼、中には、名品「破袋」(古伊賀水指)のような破天荒なものもあり、
私は、この水指のデザインには驚きました!スペインのダリやピカソなどに通じる感があります。
漫画「へうげもの」で名を知られるようになった古田織部が絶賛した品です。
破袋の説明
【侘び寂びの意味】
「美しいものは美しい。」しかし、
醜いものに美しさを見出す。甲乙の甲より乙な方が味わい深く飽きがこない。
完成された美(円・黄金比率)は、人に緊張感を強い、一つ一つ違う多様性がない。
美人も完ぺきな美人より少し欠点があった方が愛嬌があって良いと言いますしね。
手捏ねの微妙な狂い、竹の節のゆがみ、などこそ自然的な美であり人の心を和ませる
といった感覚なのかなと思っています。
その観点でも見るとこの水指のゆがんだ形や釉薬のかかり、破れている底などを見て、
乙なものですなあと言いたくなる気持ちが分かるような気がします。
さて、信楽焼で有名な品が狸の置物
信楽焼「狸庵」初代の藤原銕造氏(明治9年生れ、昭和41年没)が狸の置物を信楽で作り始めたのが、元になっています。
元々、狸は他を抜くと言われることや少し間抜けなところに愛着を持たれ、「とらぬ狸の皮算用」など、親しみの湧くことわざですよね。
藤原銕造氏は、ある月の夜に狸が集まって腹鼓で踊っている光景を見て狸の置物を作り始めたと言われ、「狸庵」の店先には世界一大きい「狸」が飾ってありました。
また、昭和26年11月に昭和天皇が信楽に行幸された時には、沿道に狸が並んで迎えたことを気に入られて、「をさなどき あつめしからになつかしも 信楽焼の狸をみれば」と詠まれた歌が報道され、
信楽狸が全国的に大流行することになりました。
縁起ものとして、店先や自宅に飾られ、その愛嬌ある姿を見せている狸
信楽狸八相縁喜という下記のような八個の意味が込められています。
「笠」思わざるは悪事災難避けるため 用心常に身をまもる笠
「目」何事も前後左右に気を配り 正しく見つむることを忘れめ
「顔」世は広く互いに愛想よく暮し 道を以って務めはげまん
「徳利」恵まれし飲食のみにことを足利て 徳はひそかに我につけん
「通」世渡りは先ず信用が第一ぞ 活動常に四通八達
「腹」もの事は常に落つときさりながら 決断力の大胆をもて
「金袋」金銭の宝は自由自在なる 通用をなせ運用をなせ
「尾」なに事も終りは大きくしっかりと 身を立てるこそ真の幸福
また、狸の置物は昔は野性味あふれる風情でしたが、世の中の風情に従い、
形が可愛く変わってきています。世相を表す年代の違いによる姿の移り変わりは楽しいものです
★昔の狸(30年程前)

★今の狸(全体に丸く可愛さが増しています。

日本の陶器の中でも日本六古窯の一つに数えられる信楽焼
京都に近く、良い土が取れることから古くから陶磁器作りの町として栄えています。
みなさんも商店の店先や店内に可愛い狸が鎮座しているのをご覧になる機会は多いと思います。
信楽焼及び古伊賀焼、中には、名品「破袋」(古伊賀水指)のような破天荒なものもあり、
私は、この水指のデザインには驚きました!スペインのダリやピカソなどに通じる感があります。
漫画「へうげもの」で名を知られるようになった古田織部が絶賛した品です。
破袋の説明
【侘び寂びの意味】
「美しいものは美しい。」しかし、
醜いものに美しさを見出す。甲乙の甲より乙な方が味わい深く飽きがこない。
完成された美(円・黄金比率)は、人に緊張感を強い、一つ一つ違う多様性がない。
美人も完ぺきな美人より少し欠点があった方が愛嬌があって良いと言いますしね。
手捏ねの微妙な狂い、竹の節のゆがみ、などこそ自然的な美であり人の心を和ませる
といった感覚なのかなと思っています。
その観点でも見るとこの水指のゆがんだ形や釉薬のかかり、破れている底などを見て、
乙なものですなあと言いたくなる気持ちが分かるような気がします。
さて、信楽焼で有名な品が狸の置物
信楽焼「狸庵」初代の藤原銕造氏(明治9年生れ、昭和41年没)が狸の置物を信楽で作り始めたのが、元になっています。
元々、狸は他を抜くと言われることや少し間抜けなところに愛着を持たれ、「とらぬ狸の皮算用」など、親しみの湧くことわざですよね。
藤原銕造氏は、ある月の夜に狸が集まって腹鼓で踊っている光景を見て狸の置物を作り始めたと言われ、「狸庵」の店先には世界一大きい「狸」が飾ってありました。
また、昭和26年11月に昭和天皇が信楽に行幸された時には、沿道に狸が並んで迎えたことを気に入られて、「をさなどき あつめしからになつかしも 信楽焼の狸をみれば」と詠まれた歌が報道され、
信楽狸が全国的に大流行することになりました。
縁起ものとして、店先や自宅に飾られ、その愛嬌ある姿を見せている狸
信楽狸八相縁喜という下記のような八個の意味が込められています。
「笠」思わざるは悪事災難避けるため 用心常に身をまもる笠
「目」何事も前後左右に気を配り 正しく見つむることを忘れめ
「顔」世は広く互いに愛想よく暮し 道を以って務めはげまん
「徳利」恵まれし飲食のみにことを足利て 徳はひそかに我につけん
「通」世渡りは先ず信用が第一ぞ 活動常に四通八達
「腹」もの事は常に落つときさりながら 決断力の大胆をもて
「金袋」金銭の宝は自由自在なる 通用をなせ運用をなせ
「尾」なに事も終りは大きくしっかりと 身を立てるこそ真の幸福
また、狸の置物は昔は野性味あふれる風情でしたが、世の中の風情に従い、
形が可愛く変わってきています。世相を表す年代の違いによる姿の移り変わりは楽しいものです
★昔の狸(30年程前)

★今の狸(全体に丸く可愛さが増しています。
