あんまり元気ないまったりしおしお -13ページ目

亡くなった猫の幻想

 7月に14年と10ヶ月飼っていた猫が死んでしまった。腎不全で寿命を全うしたともいえる。
でも自分は彼が死ぬまで自分は生き続けて彼の死を看取ってから自分は死のうと思っていた。

そんなに彼は長生きしてくれなかった。自分は彼がもっともっと長生きしてくれると思っていた。30年ぐらいきて自分が70歳くらいに彼の死を目撃するのだと思っていた。

彼はもう死んでしまった。

いきなりだった。具合が悪くなってぐったりしてから1ヶ月だった。

自分にあいてしまった大きな空洞はいまもふさがらない。
自分の感情が枯れた木のようにただ死んで立っている地面に突き刺さっているだけの存在に
なってしまった。
普通に日常生活はしているがときどき時間が停止してしまう。少しばかり攻撃的になってしまう。

家でコンピュータの前に座っているといつものようにいきなり猫がほかの部屋からやってきて、俺の目を見てにゃーっと鳴いて膝の上に乗ってくるような幻想をみる。
これを毎日見る。
家に帰ったときに自分をみて、しっぽをたててニャーニャーいいながら自分を先導して先に台所にたたたたたと歩いて行く後ろ姿をみる。

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亡くなってしまった猫へ おはよう

朝、起きるために身じろぎをするとどこからともなく、猫がベッドに飛び乗ってくる。
にゃーにゃーいいながら。
朝ご飯をもらえるぞという欲求があるのだろう。
自分は頼られているという実感があって猫をひきよせかわいがりながら
「おはよう」と声をかけてやっていた。
でも、猫を亡くしてからそれはない。家中静まりかえっていてしーんとしている。
隣近所の早起きのおばちゃんが立てる音が外から聞こえてくるくらいだ。
寂しさを感じる。
おはよう
いってくるよ
ただいま。
この言葉をかけられる相手がいなくなることの喪失感は大きい。
寂しいので金魚を飼い始めることにした。
金魚には失礼だが死亡時に大きな喪失感のない生物にしたい。
大切に飼うつもりだが、寒い夜に身を寄せ合わせるような親密感のない
つながりすぎてしまう感触のない生物をペットにしたかったから。
命はどちらも大切だが名前を呼んでも来ない生物の方がダメージが少なくて
よいかと思った。
でもまた、結局、いつかは喪失感を味わうことになるのだろうな。

猫ちゃん