伊坂幸太郎(いさかこうたろう)
ある弱小球団の名プレーヤーが死んだその日、新たな王が生まれる。
彼はこの球団の王となるべく生まれた存在。
野球とともに彼は育ち、生きていく。王が王であるためのそんなお話。
はい、こんばんは。
本日は「あるキング」です。
最近、文庫で出たばかりなので本屋さんで見かけた方も多いはず。
トランプのキングの表紙ですね。
名前の通り、これは王の話です。
なんだか不思議な空気感で伊坂作品でも「SOSの猿」のような「掴みどころがない」感じです。
ページ数も少なく、不思議なお話ではあるけれど、十分楽しめると思います。
さて、この物語にはこんな言葉がよく出てきます。
「フェアだけどファウル、ファウルだけどフェア」
ファウルかフェアかは紙一重という意味でもあるし、
誰かにとってフェアなことは誰かにとってはファウルなことと揶揄できます。
フェアかファウルか、スレスレを狙う人はおそらく生きるのが上手い人でしょう。
だけど、行き着く先は結局同じ。
通る過程の違いで良し悪しなんて誰かが決めることでもないんです。
そう思うとこの言葉自体、本当はどっちだっていいんでしょうね。
この言葉、なんだか上手く世の中のこと表しているよなぁと僕は感心してしまうわけですが、
そのほかにもこれと似たような名言がたくさん出てきます。
伊坂作品は名言発生率が異常に高いです。
名言に触れることによって自分のなかの不確かなまま宙ぶらりんになっていた気持ちがUFOキャッチャーで掴まれたような感覚になるんです。
とても感動するんだけど、同時に自分の未熟さと無力さに気づかされることになります。
そういう意味では「フェアでファウル」なのかもしれませんね。
みなさんもぜひ一度、伊坂作品を読んでみてください!
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